いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】1つのセルに入力された氏名の姓と名を別々のセルに分けたい!エクセルで1つのセルを2つのセルに分割するテク
2017年10月16日 06:55
Excel(エクセル)は、仕事や普段の生活で使う機会の多い、最も身近なアプリケーションのひとつです。しかし、「イマイチよくわからないまま使っている」「実は少し苦手……」という人も多いのではないでしょうか? この連載では、いまさら人に聞けないけど、知っていれば必ず役に立つ、Excelを使いこなすためのノウハウを紹介します。
1つのセルに入力された姓と名を別々のセルに分けたい!
会員名簿や顧客名簿などをExcelで作成する際には、氏名の姓と名を1つのセルにまとめて入力する場合と、別々のセルに入力する場合があります。深く考えないで1つのセルにまとめて入力してしまい、やっぱり別々にしておいたほうが使い勝手が良かった……とあとで後悔したことはありませんか。大量の名前を入力したあとで、手作業で姓と名を1つ1つ分けていくのは大変な作業ですよね。
今回は、そんな時に簡単に姓と名を別々のセルに分けられる「区切り位置指定ウィザード」という機能を解説します。これは、スペースやカンマなどの区切り文字によって区切られているセル内のデータをその位置で分割し、別々のセルに分けて入力する機能です。そのため、この機能で氏名を分割できるのは、姓と名の間にスペースなどの区切り文字が入っている場合に限られます。しかし、その条件さえ満たせば、氏名以外にもさまざまなデータに応用できる便利な機能です。さっそく使い方を見ていきましょう。
分割したデータを入力するセルを用意しておく
従業員名簿に入力されている氏名(①)を姓と名に分ける例を考えてみます。この例では、入力されている氏名の姓と名がスペースで区切られています。
「区切り位置指定ウィザード」でデータを分割する場合、分けたあとのデータを入力するセルを先に用意しておく必要があります。氏名を分割すると、姓は現在氏名が入っているセルにそのまま入力されますが、名を入れるセルがないので、これを新しく作る必要があります。名は、氏名(姓)の右側のセルに入力したいので、そこに新しい列を挿入します。
氏名の右側にあるC列の列見出しをクリックして列全体を選択します(②)。そして、[ホーム]タブ(③)→[挿入](④)→[シートの列を挿入](⑤)をクリックします。
C列に新しい列が挿入されました(⑥)。
「区切り位置指定ウィザード」でデータを分割する
セルの準備ができたので、「区切り位置分割ウィザード」を使い、入力されている氏名を姓と名に分けます。まずは分割したいデータが入力されているセルを指定します。ここでは氏名が入力されているセル範囲B3:B16をドラッグして選択します(①)。次に、[データ]タブ(②)→[区切り位置](③)をクリックします。
[区切り位置指定ウィザード]ダイアログボックスが表示されるので、[カンマやタブなどの区切り文字によってフィールドごとに区切られたデータ](④)が選択されているのを確認して、[次へ](⑤)をクリックします。
区切り文字を指定します。今回は姓と名の間の「スペース」を区切り文字として使用するので、[スペース](⑥)だけをクリックしてチェックを付けます。
これで設定は終わりなので、[完了](⑦)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。
「既にデータがありますが、置き換えますか?」というダイアログボックスが表示されるので、[OK](⑧)をクリックします。
氏名が姓と名に分割されて、姓はB列に、名はC列に入力されました(⑨)。
最後に、表見出しのセルB2(⑩)とC2(⑪)のそれぞれに「姓」と「名」と入力します。これで、姓と名が別々のセルに入力された従業員名簿ができました。
分割するかもしれないデータは区切り文字を入れて入力しておく
今回は、「区切り位置指定ウィザード」を使って、1つのセルに入力されている氏名を姓と名に分割する方法を紹介しました。この方法を利用すれば、1つ1つの氏名を手作業で分けていく手間がありません。
ただし、姓と名の間に区切り文字が入っていない場合には、この方法は使えないので注意してください。区切り文字が入っていない場合、姓と名を自動で判別して一括分割できる方法は、残念ながらありません。氏名など、分割して使うかもしれないデータは、あらかじめ区切り文字を入れて入力するようにすると、あとあと困ることが少なくなるでしょう。
入力されているデータを簡単に分割できる「区切り位置指定ウィザード」をぜひ活用してみてくださいね。