ニコニコ自作ゲームPick Up

東京ゲームショウ特別編(前編)

“インディーズゲームフェス2013”レポート

“ニコニコ自作ゲームフェス”のステージイベントが開催

 毎年恒例の東京ゲームショウが、9月19日から22日の4日間、千葉県の幕張メッセにて開催された。

 なかでも、新しい試みとして行われたのが“インディーズゲームコーナー”の設置だ。個人や企業を問わず、ゲームクリエイターが自作ゲームを展示・紹介する30以上のブースが設けられ実際に遊ぶことができたほか、人気の自作ゲームを遊べる試遊台の設置、ニコニコ動画で活躍する実況プレイヤーやゲームクリエイターが登場するステージイベント“インディーズゲームフェス2013”なども行われた。今回は前後編にわたり、このインディーズゲームコーナーをレポート。前編では“インディーズゲームフェス2013”の、“ニコニコ自作ゲームフェス”とタイアップしたステージの様子をお届けする。

インディーズゲームコーナー全体の1/4ほどを占めていたステージ。当日のステージイベントの模様はニコニコ生放送で中継された
ずらりと並んだ試遊台スペース。「東方輝針城 ~ Double Dealing Character.」や「ヤタガラス」、「ダウンタウン熱血どっじぼーる」など人気の作品を自由に遊ぶことができた

大混雑のステージイベント! 観客は女子率高し

ステージ前は常に大混雑。みな楽しそうにステージイベントを満喫していた

 “インディーズゲームフェス2013”は、同人音楽サークルらによるライブやゲームクリエイターの即興ゲーム作成、ニコニコ動画で活躍する実況プレイヤーのゲーム対戦&実況など盛りだくさんの内容で、常にステージ前には人だかりができていた。ステージが見渡せるエレベーターでは、ときどき渋滞が起こるほど。東京ゲームショウ屈指の女子率の高さも目立った。

 “ニコニコ自作ゲームフェス”とタイアップしたステージが行われたのは、22日の日曜日。“最強実況プレイ Extra STAGE feat.ニコニコ自作ゲームフェス”と題し、ニコニコ自作ゲームフェス第1回の受賞作品を、4人組の実況プレイヤーM.S.S Projectが実際に遊んでみるという内容だ。

ステージ脇に設けられた“実況主の部屋”では、実況プレイヤーが次々と入れ替わっては実況プレイを行っていた。見よ、この女子率!
M.S.S Projectは4人組の実況グループ。左端の司会女性の隣から順に、eoheoh(エオエオ)氏、あろまほっと氏、FB777(エフビースリーセブン)氏、KIKKUN-MK-2(キックンマークツー)氏

自作ゲームの魅力を上手に伝えた実況プレイヤー

 実況用に選ばれたタイトルは、2Dアクションゲーム「TorqueL(トルクル)」と、RPGにパズル要素が加わった「ぼくらの大革命!」。

手前にいるのは「TorqueL」作者のなんも氏。M.S.S Projectは作者から操作を教わり、終始楽しそうにプレイしていた

 「TorqueL」は、ニコニコ自作ゲームフェス第1回にて、 “Unityスタークリエイター賞”を受賞。その後、世界最大のゲーム見本市“E3(イースリー)”にて、世界で40本しか選ばれない自作ゲーム展示ブースIndieCade Showcase @ E3 2013で展示作品に選出されるなど、世界で認められた作品だ。

 ステージに登場したM.S.S Projectは、初プレイながら「TorqueL」の操作をスムーズに習得。5分間の制限つきで実況プレイを行った。

 「TorqueL」は操作こそ簡単だが、ステージクリアにはタイミングの良いボタン操作が必須。4人で操作を相談しながらステージを進めてゆき、難しい面をようやくクリアしたときには、メンバー全員で『うぇーい!』と喜び合っていた。

 6ステージ目があと少しでクリアというところで時間切れとなったが、M.S.S Projectのメンバーは時間を告げる鐘が鳴ってもコントローラーを手放さず、夢中で遊び続けていた。それを見たニコニコ生放送の視聴者らからは、『これはハマりそう』『面白そう』といったコメントが寄せられていた。

「ぼくらの大革命!」をプレイ中、うっかり教会に入ってしまったFB777氏。仲間からは『そこは1マスしか通れないから注意!』といったアドバイスが飛ぶ

 続いて登場したのは「ぼくらの大革命!」。ニコニコ自作ゲームフェス第1回では、“仲間多すぎで賞”を受賞した作品だ。

 高すぎる税金を下げてほしいと王様に陳情するため、たくさんの仲間を集めるというRPGなのだが、ゲーム中ほとんどの登場人物が仲間になるため100人以上がずらずら並んでフィールドを移動することに。仲間が多すぎるせいでフィールド移動で詰まってしまったりと、想定外の難しさと面白さが詰まったゲームだ。

 M.S.S Projectにはすでにプレイ経験があるメンバーが居たため、ゲームの難しいポイントは把握済み。5分間の時間制限プレイでは、パーティメンバーが増えてきた後半に、『建物に入ると移動中詰まりやすいので、入らないほうがいい』『教会のシスターは強いはずなので仲間に』などと、有効なアドバイスが送られていた。

 視聴者らはユニークなゲームシステムに『なんだこれwww』『詰まるとこ見たいw』と、大いに盛り上がっていた。

 明日掲載の後編では、インディーズゲームコーナーの出展内容をお届けする。

ニコニコ自作ゲームフェス2とは

 “ニコニコ自作ゲームフェス”は、ゲームを作る人、遊ぶ人、二次創作をする人をつなぎ、個人で作ったゲームがもっと多くのひとにプレイされるようになることを目指す祭典。2回目の開催となる“ニコニコ自作ゲームフェス2”は、2013年6月13日(木)から10月6日(日)の間で作品募集を行ない、11月4日(月)に“ゲームマーケット2013秋”の会場にて授賞式を実施する。

 応募対象は2013年6月1日時点で未発表のオリジナルゲームで、誰でも自由に遊べるように配布してあり、無料でもそれが体験できるもの。ニコニコ動画にゲームの紹介動画を投稿することで応募可能。詳細は下記公式サイトを参照してほしい。

(市川 美穂)