マルわかり!Windows 10 Mobileガイド

第6回

Windows 10搭載のスマートフォンとPCでデータを連動させる方法

現時点ではUSB経由と一部オンラインストレージ経由の方法が利用可能

 Windows 10 MobileはモバイルOSとしての基本的な機能を備えているだけでなく、タッチパネル搭載のWindows 10パソコンに近い操作感で利用できるのが特徴だ。本連載ではWindows 10 MobileのTipsの他、OSを取り巻く旬の話題などを日替わりで紹介する。

PCとUSB接続、もしくはオンラインストレージを利用する

 日常的にWindows 10 Mobile搭載デバイスを使っていると、撮影した写真や動画のデータを筆頭に、ダウンロードしたデータなどがそのデバイスに蓄積されてしまう。そのため、スマートフォンからデータをPCに移動させたい、といったシチュエーションは珍しくないだろう。

 Windows 10 Mobile搭載デバイスの場合、データをPCへコピーや移動する方法として代表的なものが2種類挙げられる。

 1つはWindows 10 Mobile搭載デバイスをPCとUSB接続するというもの。PC上でデバイスドライバーなどの自動インストールを終えると、エクスプローラーにWindows 10 Mobile搭載デバイスのアイコンが現れる。そのアイコンから本体(もしくはSDカード)を開くと、Windows 10 Mobile搭載デバイスの各ユーザーフォルダーを参照可能になる仕組みだ。

Windows 10 Mobile搭載デバイスをPCに接続した状態。正しく認識すると、エクスプローラーの“デバイスとドライブ”カテゴリーに現れる

 本体の場合は“Documents”“Downloads”“Music”“Pictures”“Ringtones”“Videos”といったWindows 10 Mobile搭載デバイスのユーザーフォルダーが現れる。後はPC上のファイルを操作する時と同じく、エクスプローラーを使ってドラッグ&ドロップでコピー、もしくは移動すればよい。

 ちなみにWindows 10 Mobile搭載デバイスで電源ボタン+ボリュームアップボタンの同時押しなどで作成できるスクリーンショットは“PicturesScreenshots”フォルダーに、「カメラ」アプリで撮影した写真や動画は“PicturesCamera Roll”フォルダーに保存されている。

Windows 10 Mobileの“Pictures”フォルダー下にある“Screenshots”フォルダーを開いた状態。Windows 10 Mobileで撮影したスクリーンショットが並ぶ

 もう1つがオンラインストレージを使う方法だ。執筆時点で公式のUWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)アプリを利用できるオンラインストレージは、OneDriveとDropbox、Boxなど種類が限られる。OneDriveを利用するためのアプリは標準状態でインストールされており、DropboxとBoxのアプリは“Microsoft ストア”からダウンロードできる。

 PC側でも「OneDrive」や「Dropbox デスクトップ アプリケーション」、「Box Sync」などのアプリをインストールし、セットアップしておけば、Windows 10 Mobile搭載デバイスからオンラインストレージにアップロードしたデータを、自動的にPC側でダウンロードするといったことが可能となる。

UWP版「OneDrive」。最近PCでも利用可能なクライアントがリリースされた
オンラインストレージでは定番のDropboxもUWPアプリをリリースしている
ビジネスソリューションで勢力を広げている「Box」のUWPアプリ版

 GoogleドライブやiCloudに対応するUWPアプリもあるようだが、公式アプリは存在しない。今後リリースされるかも不明だが(個人的にはGoogleとAppleが今の戦略を続ける限り厳しいと見ている)、Windows 10 Mobile搭載デバイスとPCとの連携を考えると、普段からOneDrive、Dropbox、Boxいずれかのオンラインストレージを使うのが1番手軽だ。

 なお、PC用クライアントと異なり、どのUWPアプリも自動同期は行わないが、モバイル通信使用時にアップロード操作を行うと、契約したSIMカードの通信容量をひっ迫する要因となるため、LAN接続時にデータをアップロードすることをおすすめする。