使ってわかるCopilot+ PC
第74回
レイヤーや背景合成にも対応したNPU対応カメラ映像加工アプリ「Camo Studio」
「Windows スタジオ エフェクト」では物足りない方へ
2025年12月19日 17:16
NPUを使えるカメラ映像加工アプリ
「Copilot+ PC」には、カメラ映像を加工できる「Windows スタジオ エフェクト」という機能が搭載されている。背景をぼかすなどの処理をNPUにより高速かつエコに実行できる。
設定も直感的で使いやすいのがメリットだが、それほど機能は多くない。もっとリッチな加工を施したい場合は他のソフトを使うことになるが、せっかくのNPUが遊んでしまってはもったいない。
NPUを活用できるカメラ映像加工アプリは他にないかと探してみると、「Camo Studio」が見つかった。AMDプラットフォームのNPU活用アプリとしてよく紹介されているが、Snapdragon XのNPUにも対応している。
背景合成やレイヤーなど多彩な機能を搭載
「Camo Studio」を起動すると、ウインドウ中央にカメラ映像、左右にメニューが表示される。何ができるのか、ざっと見ていこう。
まず左にある[背景]のアイコンを押してみよう。左から順に、無加工、薄い背景ぼかし、濃い背景ぼかし、背景画像合成となっている。背景画像は標準で20パターンほど用意されているほか、任意の画像も読み込める。
[スポットライト]は、被写体にライトを当てたような効果で明るく見せる。逆光の時などに人物が見やすくなる。
[フィルター]は映像全体に色味の変化を付ける効果。さまざまなフィルター効果が用意されており、選べばすぐ映像に反映される。
[効果]は[絵文字(手)]だけが用意されていた。手を開いてカメラに映すと手のアイコンのようなものが現れる。チョキの手にするとピースのアイコンが出る。
[フレーミング]は映像のズーム機能で、左は手動ズーム、中央は被写体の顔を中央に追うもの、右はズームも使って被写体を追うもの。下にある縦のバーでズームを調整できる。
その下にある三角形のアイコンは、画面の左右反転。カメラ映像は左右反転すると鏡写しになり、自分の動きと感覚的にリンクする。その隣はカメラの回転で、90度ずつ回転できる。
続いて最上段にあるマイクのアイコンは、音声デバイスの選択。音声に関する加工の項目は用意されていなかった。
その右にあるのはレイヤー機能。カメラ映像に画像を重ね合わせ、サイズや不透明度などを調整しながら合成できる。会社のロゴマークを透かしとして入れるといった操作が可能だ。
レイヤーは画像のほかにも、[画面キャプチャ]も使用できる。デスクトップ画面全体、または特定のウインドウをカメラ映像に合成できる。
これらの設定は個別に画面右側に並ぶプリセットとして保存される。[Ctrl]+数字キーでプリセットを瞬時に切り替え可能だ。
「Windows スタジオ エフェクト」に比べるとかなり多機能なのがおわかりいただけるだろう。特にレイヤーを使った表示はとても自由度が高いので、Web会議の利用時のほかにも、プレゼンテーション用動画を作る時などにも活用できそうだ。
「Camo Studio」で加工した映像は、他のソフトでは映像ソースを指定すればリアルタイムに表示できる。「Microsoft Teams」の場合は「Camo」という指定になる。出力映像を確認したい方は、「カメラ」アプリを使うといいだろう(「Camo Studio」のプレビューと同じものが見える)。
なお無料版では、出力できる映像が720/30p、または縦方向の1280/30pに限られる。より高解像度や高フレームレートを利用したい場合は、年額49.99米ドルのCamo Proなどのサブスクリプションが必要になる。無料でも広告が出たりはしないので、気軽に試してみていただきたい。
1977年生まれ、滋賀県出身
ゲーム専門誌『GAME Watch』(インプレス)の記者を経てフリージャーナリスト。ゲーム等のエンターテイメントと、PC・スマホ・ネットワーク等のIT系にまたがる分野を中心に幅広く執筆中。1990年代からのオンラインゲーマー。窓の杜では連載『初月100円! オススメGame Pass作品』、『週末ゲーム』などを執筆。
・著者Webサイト:https://ougi.net/
































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