マルわかり!Windows 10 Mobileガイド

第80回

ログインに使うPINを忘れてしまった!

Microsoftアカウントがわかっていれば簡単にリセット可能

 Windows 10 MobileはモバイルOSとしての基本的な機能を備えているだけでなく、タッチパネル搭載のWindows 10パソコンに近い操作感で利用できるのが特徴だ。本連載ではWindows 10 MobileのTipsのほか、OSを取り巻く旬の話題などを紹介する。

“Windows Hello”対応デバイスは“Surface Phone(仮)”までお預けか

 生体認証フレームワークを利用した“Windows Hello”が便利であることは、対応するWindows 10搭載PCを使っている方なら百も承知の事実だ。他のプラットフォームに目を向けるとPIN(暗証番号)やジェスチャーから、指紋などを用いる生体認証に移行しつつあるのが現状である。海外のIT系サイトが報じた記事によれば、2017年早期リリース予定のWindows 10 Creators Updateでは、Windows Helloの指紋認証や顔認証、色彩認証のパフォーマンスを改善し、1秒掛からない程度までロック解除プロセスを短縮させるという。

 だが、日本国内で流通しているWindows 10 Mobileデバイスで、Windows Helloの生体認証に対応するものは少ない。強いてあげれば“HP ELITE x3”の指紋&虹彩認証ぐらいだろうか。他方で“Lumia 950/950XL”は虹彩認証をサポートするデバイスとしてフラグシップモデルに位置付けられたWindows 10 Mobileデバイスだが、日本マイクロソフトはパートナー企業によるWindows 10 Mobileデバイスの開発や販売を支援しつつも、Lumiaシリーズを国内展開する予定ないという。

Lumia 950XLで「設定」の[アカウント]-[サインインオプション]画面を開くと、虹彩認証に関する設定項目を確認できる

 これは“Surface Phone(仮称)”を2017年中にリリースするという噂(うわさ)と、パートナー企業との協業を重視する日本マイクロソフトのビジネス戦略が影響しているのだろう。Surface Phoneについて日本マイクロソフトはもちろん、Microsoft関係者の口も固く閉じているため、あくまでも筆者の推測に過ぎない。ただ、わかっていることは、大半の国内Windows 10 Mobileユーザーは、PINによるロック解除をいまだに使わなければならないということだ。

Microsoftアカウントのパスワード入力で再設定が可能

 前フリが少々長くなってしまったが、PINの設定はモバイルデバイスを使う上で欠かせない作業である。改めて述べるまでもなく他者が勝手にデバイスを操作可能にした場合、自身を偽った情報発信や個人情報の漏えいといったリスクが発生するからだ。多くの読者諸氏は既にPIN設定を終えていると思われるが、気になるのがPINを忘れてしまったケースである。

 Windows 10 Mobileの[アカウント]-[サインインオプション]画面に並ぶ[PIN]セクションには、[PINを忘れた場合]というリンクが用意されている。文字どおりPINを忘れてしまった場合にリセットする機能を呼び出すというものだ。説明にはリスクに関する説明があるものの、Windows 10におけるPINはあくまでもローカルデバイスに保存される情報なので、データ損失する可能性は多くない。強いてあげれば保存済み資格情報の一部がリセットされるため、説明どおり再ログインする可能性はあるものの、筆者が確認した限りでは、そのような場面に出くわすことはなかった。

「設定」の[アカウント]-[サインインオプション]画面に並ぶ[PINを忘れた場合]をタップする
説明を確認し、[続行]ボタンをタップする

 後はMicrosoftアカウントのパスワードを入力して認証を行う。なお、筆者は自身のMicrosoftアカウントに対して2段階認証を有効にしているが、下図に示した手順で認証操作を求められることはなかった。これは内部ロジックが古いのか、ローカルデバイスに保存したMicrosoftアカウント情報と照らし合わせているに過ぎないからではないだろうか。この手順を終えるとPINのセットアップが可能になる。後は4桁以上の暗証番号を入力して再設定を行えばよい。

Windows 10 Mobileで使用しているMicrosoftアカウントのパスワードを入力し、[保存]ボタンをタップする
4桁以上の暗証番号を各テキストボックスに入力し、[OK]ボタンをタップする

この連載が気に入ったら、いいね!しよう

最新情報をお届けします。