いまさら聞けないWindows 10のTips

第147回

『PCが遅いなぁ』そんな時はコレ! 知っていて損なし、タスク マネージャーのイロハ

 度重なるアップデートによって、次第に使いやすさを向上させつつある「Windows 10」。普段、何気なく使っているかもしれませんが、いつのまにか追加された新機能や知らずに過ごしていた便利な機能、隠れた機能なども存在します。本連載では、そんな知っておくと便利なWindows 10のTipsを紹介します。

OSの“今”を確認できるタスク マネージャー

 タスク マネージャーは、OSの“今”の状態を確認するのにとても役立つツールです。どれくらい負荷がかかっているのかを確認したり、動かなくなったプログラムを強制終了させたりと、トラブルシューティングにも役立ちます。

 Windows Insider向けに提供されている最新ビルドでも、GPUのパフォーマンスがグラフ化できるようになるなど、進化を続けているので、これからもお世話になることが多そうです。

「Windows 10 Insider Preview」Build 16237のタスクマネージャ。GPUの項目が新たに追加されている

 タスクマネージャの主な機能は、以下の通りです。

プロセス

 現在起動しているプログラムを一覧表示し、それぞれのプログラムがCPUやメモリをどれくらい消費しているのかを確認できる。指定したプロセスを終了させることも可能。

パフォーマンス

 CPUやメモリなど、PCのリソースがどれくらい消費されているのかをグラフで確認できる。なお、さらに詳細な情報を表示できるリソースモニタもここから起動可能

  • CPU:使用率や現在の動作周波数などを表示。CPUのコア数なども表示される
  • メモリ:PCに搭載されているメモリのうちどれくらいを利用しているかを表示
  • ディスク:ディスクの応答時間や読み取り・書き込み速度を表示
  • イーサネット:有線LAN経由でやり取りされるデータの転送速度を表示
  • Wi-Fi:接続先のSSIDや接続規格、データの転送速度を表示
  • GPU:グラフィックチップの使用率やメモリ使用量などを表示

アプリの履歴

 インストール済みのストアアプリが過去にどれくらいリソースを使ったかを表示。CPU時間やネットワークなどに加え、スタート画面のライブタイルで情報更新にどれくらいデータ容量を消費したかも表示できる。

スタートアップ

 Windows起動時に自動的に起動されるプログラムを管理できる。表示された一覧から特定のプログラムを「無効」にすることで、毎回自動的に起動する余計なプログラムを禁止することも可能

ユーザー

 現在、OSにサインインしているユーザーの状態を表示。ユーザー名や使用中のリソース(CPU、メモリ、ディスク、ネットワーク)なども表示可能。マルチアカウントでWindowsを使っている時に便利

詳細

 起動中のプログラムをすべて展開して一覧表示。CPU使用率や使用メモリ容量なども表示される

サービス

 Windowsに登録されているサービス(バックグラウンドで実行されているプログラム)を一覧表示。各サービスの状態(実行中か停止か)を確認したり、任意のサービスを手動で起動、停止することができる。サービスを詳細に管理するための「サービス管理ツール」を開くことも可能

困った時は、まずタスク マネージャーを起動してみよう

 たとえば、『何となくPCの動作が遅いなぁ』と感じた時は、まず[パフォーマンス]でPC全体の状態を確認します。

 仮にCPU使用率が90%を超えるような状況なら、何らかのプログラムが影響しているかもしれません。[プロセス]タブを表示後、[CPU]でソートして使用率が高いプログラムを確認してみましょう。

 意図せず実行されているようなプログラムがあれば、右クリックして[タスクの終了]からプログラムを停止できます。ただし、プログラムのインストールや更新作業、複雑な計算などに時間がかかっているだけの場合、強制終了でデータが失われる可能性があるので注意しましょう。

 もしも、そのプログラムが毎回起動するものなら、[スタートアップ]の一覧から自動起動を[無効]にしておくこともできます。

 これだけでも主なトラブルに対応できるので、困った時は、まずタスク マネージャーを起動してみましょう。