Windows 10資格認定試験 徹底攻略!

《第7問:解答》ドライブを暗号化するBitLockerの鍵情報は何に格納できる?

 先週の出題「第7問 ドライブを暗号化するBitLockerの鍵情報は何に格納できる?」の解答と解説をお伝えする。

 分からなかった人・間違えた人は、ぜひ実際にWindows 10を操作して確認していただきたい。

《第7問》

OSがインストールされたドライブをBitLockerで暗号化する場合に、鍵の情報またはその格納場所として利用できるものはどれですか。(3つ選択)

A. TPM
B. USBフラッシュドライブ
C. パスワード
D. スマートカード
(正解:A、B、C)

『徹底攻略MCP問題集 Windows 10[70-697:Configuring Windows Devices]対応』第6章<データアクセスと保護の管理>の問25より

 OSがインストールされたドライブに対してBitLockerで暗号化する場合には、鍵の情報をTPM(A)またはUSBフラッシュドライブ(B)に保存するか、パスワードを鍵情報として利用する(C)かを選択することができます。

 BitLockerによる暗号化を行う際には、暗号化に使う鍵の情報が必要となります。また、暗号化するドライブが、OSがインストールされたドライブかそれ以外のドライブかによって、鍵情報に利用できる選択肢も異なります。Windows 10でOSがインストールされたドライブを暗号化する際には、鍵情報の指定として次の3つが利用できます。

●TPMA
 TPM(Trusted Platform Module)は、コンピューター内部にあるマザーボード上のセキュリティチップです。そのチップ上に鍵情報が格納されるため、起動時にはTPMにアクセスできる必要があります。TPMを単体で使うこともできますが、セキュリティを高めるためにTPMに暗証番号(PIN)を設定することや、TPMとUSBフラッシュドライブを組み合わせて利用することもできます。

●USBフラッシュドライブB
 任意のUSBフラッシュドライブを挿入し、鍵の格納場所として利用します。設定時および起動時にUSBフラッシュドライブが挿入されている必要があります。

●パスワードC
 鍵情報として、BitLockerを有効化する際に指定するパスワードを利用します。起動時には、そのパスワードの入力が求められます。

 OSがインストールされたドライブの暗号化に対しては、スマートカードを鍵情報またはその格納場所として利用することはできません(D)。

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 「第7問 ドライブを暗号化するBitLockerの鍵情報は何に格納できる?」の解説を読み終えた方は、ぜひ「第8問 Windows 10のワークフォルダーを使ったデータ同期の動作はどれが間違っている?」にも挑戦してください。

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新井 慎太朗(あらい・しんたろう)

株式会社ソフィアネットワークに勤務し、NECマネジメントパートナー所属の講師としてトレーニングへの登壇やコースの開発を行っています。主な担当領域はWindows製品に関するトレーニングで、Windows OSや仮想化に関するMicrosoft認定トレーニングを中心に担当しています。トレーニングに関しても、実機でのデモや実習を交えながら実装における注意点やポイントなどをご紹介しています。また、最近ではWindows製品の技術に関するWebの記事を連載していますので、そちらの記事でも皆様のお役に立てればと考えております。