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2026年6月以降、「セキュアブート」証明書の失効に注意 ~Windowsを安全に起動できなくなる
Microsoftがサポートドキュメントで注意喚起
2025年9月19日 15:52
「セキュアブート」(Secure Boot)は、デバイスを起動するブートプロセスで読み込まれるソフトウェア(UEFIドライバーなど)が正しいものかどうかをチェックして、マルウェアが混入しないようにする仕組み。ブートプロセスがマルウェア――「BlackLotus」をはじめとする「ブートキット」(Bootkit)――に感染してしまうと、システム全体が乗っ取られる上、OSからの検知が難しくなる。そのため、Windowsデバイスでは基本的に必須とされている。
ところが、セキュアブートのソフトウェア検証に用いられている証明書のなかには、2026年6月以降、期限切れを迎えるものが出てくる見込みだ。期限内に証明書の更新を完了しないと、セキュアブートでデバイスを安全に起動することができなくなる可能性がある。
もっとも、ほとんどのユーザー環境では「Windows Update」でセキュアブート証明書が自動的に配信される。そのため、特別な操作は不要だ。証明書の更新はサポート中のOSのみが対象だが、今年10月でサポートが切れる予定の「Windows 10」も、拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)に登録すれば問題ない。
問題となるのは組織で管理されており、Microsoftと診断データを共有していない一部の特殊な環境で運用されている場合だ。しかし、これでもIT管理者側で「Windows UEFI CA 2023」証明書をファームウェアのDBに適用することで回避が可能。サポートドキュメント が公開されているので、それを参考にインストールメディアを作成するとよいだろう。