杜のAndroid研究室

第180回

スペルチェックしながら英文入力「GRAMMAR &SPELLING KEYBOARD PRO」

文脈・文法を踏まえてスペルをチェック・訂正できる“Ginger”のAndroid版

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、PCのWebブラウザー上や「MS Office」上で文脈に応じたスペルチェックができるソフト「Ginger」が提供するAndroid向けキーボードアプリ「GRAMMAR &SPELLING KEYBOARD PRO」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

英文のスペルチェックができるキーボードアプリ

「GRAMMAR &SPELLING KEYBOARD PRO」
メールアドレスまたはFacebookアカウントを設定して会員登録を行う

 「GRAMMAR &SPELLING KEYBOARD PRO」は、英文のスペルミスをチェックし、訂正しながら文字入力できるキーボードアプリ。独自の言語解析技術により、入力した英文のスペルや文法的な間違いをリアルタイムにチェックし、文脈に応じて最適な表現にすばやく訂正できるのが特長。また、フリック入力などで日本語を入力することもできる。

 スペルチェック機能を利用するには、ネットワーク接続とログインが必須となる。本アプリをAndroidのキーボードとして設定し、起動後にキーボード上側の[Log in to use Ginger]をタップして表示される画面で、メールアドレスまたはFacebookアカウントを設定すれば会員登録とログインが可能。

スペルミスや文法的な間違いを検出し、ワンタップで置換

入力した英文にスペルミスなどがある場合、キーボード上部に訂正候補が表示され、タップして置換できる

 英語入力のキーボードはオーソドックスなQWERTY配列で、キーをタッチして入力を開始すると、自動でスペルチェックが行われる。単語のスペルミスのほか、“三単現のs”の付け忘れ、複数形や時制の矛盾など、文法的な間違いを前後の文脈から検出でき、ミスがあると判断された場合にはキーボード上側に各単語1つずつ訂正候補を表示可能。

 訂正候補をタップすると正しい単語に置換できるほか、訂正候補を長押しすることで原文の単語をハイライトし、どの単語の訂正候補なのかを確認することも可能。また、スペルミスとして検出されたものの、実際には正しい単語の場合は、訂正候補を長押ししたときに表示される[Add to Dictionary]ボタンから単語を辞書登録し、次回以降は訂正候補が表示されないように設定できる。なお、訂正候補の左側にあるチェック型ボタンをタップすれば、複数の単語を一括で置換することが可能。

訂正候補を長押しすると、原文の単語がハイライトされる
スペルミスではない単語は、訂正候補を長押ししたときのメニューから辞書登録が可能

 スペルミスや文法的な間違いのチェック・訂正に加え、本アプリでは英文をより自然な表現に変更できる“リフレーズ”機能を備えている。インターネット上で使われている無数の英文をもとにしたデータベースから、入力した英文と似た内容の別表現が提示され、選択して置換可能。英文の入力後、別表現の候補があるとキーボード左下の羽根型キーがピンク色に変化するので、タップして候補を一覧し、好きなものを選択すればよい。

 スペルチェック機能はネットワーク接続時のみ利用できるが、文字入力のみであればオフラインでも利用可能。なお、設定画面の[Advanced]項目で“English Word Prediction”のチェックボックスをONにすれば、オフラインでの英語入力時に予測変換候補が3つ表示され、スペルミスを防ぎながらすばやく入力できるようになる。

キーボード左下のピンク色の羽根型ボタンから、英文をよく使われる別表現に変更できる
オフラインでの英語入力時に予測変換候補が表示されるように設定可能

テンキー、QWERTYキーなどで日本語入力も可能

 キーボード下部のスペースキーを左右にスワイプすると、英語入力から日本語入力に切り替えられる。「Google 日本語入力」のオープンソース版である「Mozc」をベースにしており、フリック入力が可能なテンキー配列のほか、QWERTY配列、すばやくローマ字入力できる“Godan キーボード”を選択して入力を行える。また、絵文字キーをタップして表示される一覧から記号や顔文字、キャリアの絵文字も入力可能。英語入力に切り替えるときは、スペースキーを長押しすればよい。

 ただし、最新版の「Google 日本語入力」と比べると、予測変換で表示されない単語があるほか、キーボードのサイズ変更やマッシュルームの起動には非対応などの違いがある。

 また、英語と日本語以外の言語にも対応しており、設定画面の[Input Languages]項目を選択し、一覧画面の各言語のチェックボックスをONにして、キーボードを追加することもできる。

テンキーやQWERTY配列、“Godan キーボード”で日本語入力を行える
英語と日本語以外の言語のキーボードも追加して使用できる

外観のカスタマイズも可能。2週間試用可能な体験版も

キーボードの色や形状などの外観をカスタマイズできる

 そのほか、設定画面の[Themes and Layouts]画面において、[Select Theme]項目から5種類のテーマを選択し、キーボードの色や形状を変更できる。また、[Feedback Settings]画面では、キーをタッチしたときに操作音を鳴らしたり、端末が振動するように設定可能。

 なお、本アプリは990円(税込み)の有償アプリだが、スペルチェック機能を2週間試用できる体験版の「SPELLING & GRAMMAR KEYBOARD」も用意されている。

「GRAMMAR &SPELLING KEYBOARD PRO」
【著作権者】
Ginger Software Inc.
【対応OS】
Android 2.2以降
【ソフト種別】
ダウンロード販売 990円(税込み)
【バージョン】
4.7.3(14/02/05)
「SPELLING & GRAMMAR KEYBOARD」
【著作権者】
Ginger Software Inc.
【対応OS】
Android 2.2以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
4.7.3(14/02/05)

(ライターズハイ:鈴木 友博)