マテリアルデザインをまとった「Google Chrome 53」が正式版に。Flashの排除強化も始まる

「Google Chrome」v53.0.2785.89

　米Google Inc.は8月31日（現地時間）、Webブラウザー「Google Chrome」の最新安定版v53.0.2785.89を公開した。「Google Chrome 53」では、近年Androidを中心に導入が進められている新しいインターフェイスデザイン“マテリアルデザイン”が、初めて安定版で採用された。

　まず目につくのは、エッジの効いたタブだろう。従来は角に丸みを帯びていたが、直線的で角張ったデザインになった。ツールバー右端の［Google Chrome の設定］ボタンが縦3つのドットからなるアイコンに変更されるなど、アイコンの多くが再設計されている。また、“シークレット モード”には黒を中心とした配色の、いわゆるダークテーマが採用された。

タブはエッジの効いたデザインに。アイコンの多くも再設計される

“シークレット モード”にはダークテーマを採用

　一方、5x5ピクセルより小さなクロスオリジンのプラグインコンテンツがロードされなくなるのも注目すべきトピックの一つ。広告が実際にユーザーから見える状態にあるかどうか（Viewability）を計測するための埋め込まれた「Adobe Flash Player」プラグインが読み込まれなくなるため、パフォーマンスの改善と安定性の向上が期待できる。

　そのほかにも、大規模なコードの保守性を高める“Shadow DOM V1”や、Webでの支払いに利用できる“PaymentRequest API”といった新しいAPIがサポートされた。また、相互運用性の改善や、古い技術を廃止することでセキュリティの向上が図られている。

　なお、本バージョンでは33件の脆弱性が修正されているので注意。主な脆弱性の深刻度の内訳は、同社の基準で4段階中上から2番目の“High”が13件、上から3番目の“Medium”が6件、最低の“Low”が1件などとなっている。

　「Google Chrome」はWindows/Mac/Linuxに対応するフリーソフトで、現在同社のWebサイトからダウンロード可能。Windows版は64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10で利用できる。