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Microsoft、「F# 4.1」と「Visual F# Tools for Visual Studio 2017」を発表

.NET Coreおよび.NET Standardのサポート、言語機能の強化、ツールの改善など

公式ブログ“.NET Blog”

 米Microsoft Corporationは7日(現地時間)、公式ブログ“.NET Blog”で、関数型プログラミング言語「F# 4.1」とその開発ツール「Visual F# Tools for Visual Studio 2017」を発表した。

 「F# 4.1」では、「Visual Studio 2017」のリリースに呼応し、.NET Coreおよび.NET Standardが初めてサポートされた。あくまでもプレビューという位置付けだが、NuGetパッケージ「FSharp.Core」、.NET Coreのコンソールアプリとして動作するF#コンパイラー、「.NET CLI」および「.NET Core SDK」のサポートなどはリリース候補(RC)版の品質に達しているとのこと。また、今後の「Visual Studio 2017」のアップデートにより、ツールのサポートや.NET Coreで動作する対話モードもサポートされる予定だという。

.NET Coreおよび.NET Standardのサポート(同社ブログ記事より引用)

 さらに、言語機能の改善として、「C# 7」「Visual Basic 15」のタプルと相互運用可能でスタックにストアされる構造体タプル(Struct Tuples)、構造化レコード・構造化共用体(“Struct”アノテーション)、C#でもサポートされている“Fixed”キーワード、数値リテラルにおける下線の利用、呼び出し元(Caller)の情報を引数で取得できるようにする属性、処理の結果を受け取る“Result”型、参照による返り値(byref)といった機能がサポートされた。コンパイラのパフォーマンス向上やエラーメッセージの改善の行われている。

 なお、「Visual F# Tools in Visual Studio 2017」の導入は「Visual Studio 2017」のインストーラーから行える。ワークロードに“.NET デスクトップ開発”“ASP.NET と Web 開発”“.NET によるモバイル開発”のいずれかを選択すると、右側のサイドバーで“F# 言語サポート”というオプションを選択できるようになる。新しい「Visual F# Tools」ではC#/Visual Basicでも利用されているコンパイラープラットフォーム“Roslyn”が利用されており、同等の機能が利用できるようになったほか、「Visual F# Power Tools」から多くの機能が移植され、「Visual Studio」に統合されている。

「Visual F# Tools in Visual Studio 2017」は「Visual Studio 2017」のインストーラーから導入可能