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「Office 365」に共同編集・自動保存機能が導入 ~7月機能アップデート“Slow”リング

「Word」ではLaTeX構文を使用して数式を作成・編集する機能なども

Windows デスクトップ向け「Office 365」の7月機能アップデート

 米Microsoft Corporationは19日(現地時間)、Windows デスクトップ向け「Office 365」の7月機能アップデート(バージョン 1707、ビルド8326.2033)を、“Office Insiders”の“Slow”リング参加者向けにプレビュー公開した。今回のアップデートにおける機能追加は多岐にわたるが、目玉はなんと言っても「Excel」における共同編集機能と自動保存機能のサポートだろう。

 共同編集(co-authoring)は、複数のユーザーが同一のドキュメントを同時に開いて編集できるようにする機能。他のユーザーが編集した部分にはそのユーザーの色で変更範囲が示されるため、誰がどこを編集したのかが一目でわかる。これまでのように、競合を防止するためにあらかじめドキュメントをロックしたりする必要がないのも気軽でよい。

 一方、自動保存(AutoSave)は編集したドキュメントを定期的に保存する機能だ。保存処理は数秒間隔で行われるため、万が一「Excel」がクラッシュしても編集内容を失ってしまうことはない。この機能は「Word」「PowerPoint」でも利用可能で、画面左上に表示されるスイッチで無効化することもできる(「Excel」で確認)。

共同編集(co-authoring)機能
自動保存(AutoSave)機能

 ただし、これらの機能を利用するにはドキュメントがクラウドストレージ(SharePoint Online/OneDrive/OneDrive for Business)に保存されている必要がある。また、共同編集機能は「Office 2007」以降の新しいファイル形式でのみ利用可能。

 また、ドキュメントに3Dモデルを挿入する機能が追加されたとのこと。編集部では確認できなかったが、「Word」「Excel」「PowerPoint」「Outlook」で利用可能になるという。

 そのほかにも「PowerPoint」では、箇条書きを時系列で現したSmartArt グラフィックへ変換するようにサジェストを行ったり、他のユーザーによって編集されたスライドを強調表示する機能が追加された。また、「Word」ではWebレイアウトビューで学習ツールが利用できるようになったほか、LaTeX構文を使用して数式を作成・編集する機能が追加されている。

「PowerPoint」では他のユーザーによって編集されたスライドを強調表示する機能が追加
「Word」ではLaTeX構文を使用して数式を作成・編集する機能が追加