NEWS(10/07/08 17:28)
MS、新しいWeb開発ツール「WebMatrix」をインストール可能な「Web PI 3」ベータ版
「IIS Express」「SQL Server CE」“ASP.NET Razor”で手軽にWebアプリ開発が可能
米Microsoftは6月30日(現地時間)、Webアプリケーションの実行・開発に必要なソフトを一括でインストールできる「Microsoft Web Platform Installer(Web PI)」の次期バージョンv3.0のベータ版を公開した。本ベータ版では、新しいWebサイト構築・管理ツール「WebMatrix」英語ベータ版をインストール可能になっている。
「Web PI」は、Windows上にASP.NET/PHP製の各種Webアプリケーションの実行環境をセットアップできるマイクロソフト公式のインストールソフト。データベースサーバー「SQL Server Express 2008」日本語版や開発環境「Visual Web Developer 2010」日本語版などの無償製品群に加え、動作に必要な各種コンポーネントも手軽に一括インストールできる。
なかでも、「Web PI」v3.0ベータ版で追加された「WebMatrix」は、各種テンプレートや、“WordPress”や“DotNetNuke”といった既存のオープンソースWebアプリを利用して、新しいWebサイトを作成・実行・管理できるソフトで、今後の「Web PI」の核となる製品と言える。なお、マイクロソフトは過去にも「Web Matrix」と呼ばれるASP.NETの開発環境を公開していたが、今回公開された「WebMatrix」はそれとは関係なく、まったく新しく開発されたものだ。
「WebMatrix」のメイン画面は開発環境でもおなじみの3ペイン式になっており、“リボン”ユーザーインターフェイスを備えるほか、タブ切り替え型のソースコードエディターを備えている。利用できる言語はVisual Basic/C#で、ASP.NET用の新しいテンプレートエンジン“Razor”を利用したソースコードを記述可能。
“Razor”では、従来ASP.NETの埋め込みコードで利用されていたタグ“<%”“%>”が廃止されており、簡潔にソースコードを記述できる。さらに、軽量データベースエンジン「SQL Server Compact Edition(SQL Server CE)」のデータベースを管理できる機能も備え、データベースを利用したWebアプリを手軽に開発可能。開発したWebアプリは、「IIS」のフル機能を備える開発用Webサーバー「IIS Express」を利用して、その場で動作させられる。
なお、「WebMatrix」は比較的軽量なWebサイトを構築するのが目的だが、「Web PI」に同梱のより本格的な開発環境「Visual Web Developer 2010」と連携して、より高度なWebアプリを開発することも可能だ。
「Web PI」v3.0ベータ版は、Windows XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7に対応するフリーソフトで、現在同社Webサイトからダウンロードできる。なお、現在は英語版のみの提供となっているが、「Web PI」v2.0相当の機能は日本語で利用できるようだ。
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- Windows XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 3.0 Beta(10/06/30)