NEWS(10/08/20 15:27)

Adobe、深刻度最高の脆弱性2件を修正した「Adobe Reader」v9.3.4を公開

“Black Hat USA 2010”で指摘されていた脆弱性と“Flash”に関する脆弱性を修正

 米Adobe Systems Incorporatedは19日(現地時間)、PDFリーダー「Adobe Reader」の最新版v9.3.4を公開した。最新版の主な変更点は、同社の基準で深刻度が4段階中最高の“Critical”に分類された脆弱性を2件修正したこと。

 脆弱性のうち1件は、特殊な細工の施されたPDFファイルを読み込んだ際に、ソフトの強制終了や任意コードの実行ができてしまうというもの。同脆弱性は、セキュリティ会議イベント“Black Hat USA 2010”で指摘されていた。

 もう1件の脆弱性は、ソフトを強制終了させ、潜在的に攻撃者がシステムをコントロールできてしまう可能性があるというもの。同脆弱性は10日に公開された「Adobe Flash Player」に存在した脆弱性と同じもので、同社は早急なアップデートを強く推奨している。

 本ソフトは、Windows 2000/XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7および64bit版のXP/Vista/7に対応するフリーソフトで、現在同社のWebサイトからダウンロードできる。なお、Webサイト上からダウンロードできるバージョンはv9.3.3となっており、最新版のv9.3.4へ更新するには[ヘルプ]-[アップデートの有無をチェック]メニューなどからオンラインアップデートを実行する必要がある。

 そのほか、旧バージョンの「Adobe Reader」v8.2.3および製品版「Adobe Acrobat」v8.2.3/9.3.3にも同様の脆弱性が存在し、それぞれアップデートが可能となっている。

【著作権者】
Adobe Systems Incorporated
【対応OS】
Windows 2000/XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7/XP x64/Vista x64/7 x64
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
9.3.4(10/08/19)

(長谷川 正太郎)