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フリーの高機能テキストエディター「Mery」、マクロエンジンに「QuickJS」を採用
おまけのバイナリビューワー機能も搭載した最新ベータ版v3.8.0が公開
2025年11月18日 10:37

フリーの高機能テキストエディター「Mery」ベータ版が11月17日(日本時間)、v3.8.0へアップデートされた。2024年5月にMicrosoftが「VBScript」の非推奨化と廃止スケジュールを公表したことをうけ、新たなマクロエンジンとして「QuickJS」が導入されている。
「QuickJS」は、「FFmpeg」や「QEMU」の作者として知られるFabrice Bellard氏が手がけたJavaScriptエンジン。アプリへの組み込みを想定したコンパクトな設計になっており、リソースが潤沢でないデバイスでも高速に動作するのが特徴。「ES2023」仕様をサポートしており、モジュールや非同期ジェネレーター、プロキシといった新しいJavaScript仕様が利用できるのも魅力だ。
なお、ベータ版「Mery」のマクロエンジンには、「QuickJS」の派生(フォーク)プロジェクトである「QuickJS-NG」が採用されている。一時期休眠状態だった「QuickJS」よりもメンテナンスが活発で、“これからも安心して使ってもらえる”ことを重視した選択のようだ。
「Mery」マクロを「QuickJS」で実行するには、マクロファイルの先頭に以下の一行を記述すればよい。
#language = "quickjs"
alert("Hello World!");
旧来の「JScript」エンジンでは利用できなかったこと――正規表現の後読みなど――も、「QuickJS」ならば実現できる。「#language」を指定しないマクロを「QuickJS」で強制実行する隠しオプションも提供されているとのこと。

そのほかにも、おまけ機能としてバイナリビューワーが追加された。エンコード設定を「バイナリ」にすることで、1行16バイトでバイナリデータを表示できる。


なお、本バージョンではソフトウェア使用許諾書がアップデートされ、「WinGet」などのパッケージマネージャーによる配布が禁止されている。これは「Mery」プロジェクトが個人契約のレンタルサーバーでホストされており、その維持費が広告収益で賄われているためだ。「WinGet」などへの対応は前向きに検討中とのことなので、第三者による「Mery」パッケージの配信は自粛したい。
ソフトウェア情報
- 「Mery」ベータ版
- 【著作権者】
- kuro 氏
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows XP/Vista/7/8/10/11
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 3.8.0(24/08/18)













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