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「GitHub Copilot」に「自動モデル選択」、状況に応じて適切なAIモデルを勝手にチョイス

まずは「Visual Studio」でプレビュー。「Sonnet 4.5」は少しお得に

Microsoft、「GitHub Copilot」の新機能「自動モデル選択」(auto model selection)を発表(スクリーンショットは「Visual Studio 2022」)

 米Microsoftは11月12日(現地時間)、「GitHub Copilot」の新機能「自動モデル選択」(auto model selection)を発表した。まずは「Visual Studio」でプレビュー版として提供される。

 「GitHub Copilot」でAIと対話するとき、開発者はバックエンドとして対応するAIモデル――OpenAI社の「GPT-5」や「GPT-5 mini」、「GPT-4.1」、Anthropic社の「Claude Sonnet 4.5」、「Claude Haiku 4.5」など――のなかから好みのものを選べる。しかし、これらのパフォーマンスや価格、最適なシーンは異なる。つまり、開発者はAIモデルの性格を熟知して、状況に応じて適切に切り替える必要があった。

 今回発表された「自動モデル選択」は、この煩わしさから開発者を解放する機能だ。AIモデルピッカーを[Auto]にしておけば、AIモデルの性能と残りの利用可能回数(プランごとに割り当てられる「プレミアムリクエスト」の残り回数)をもとに「Copilot」が自動でAIモデルを選んでくれる。

 たとえば有料ユーザーの場合、通常はプレミアムリクエストをモデル係数「x1.0」で消費する「Sonnet 4.5」が用いられる(1回のリクエストにつき、プレミアムリクエストを1×1=1を消費)。しかし、残りのプレミアムリクエストが少なくなると、よりモデル係数の低い「Haiku 4.5」(x0.33)や「GPT-4.1」(x0)に自動で切り替わる仕組みだ。「GPT-4.1」ならばプレミアムリクエストを消費しないので、AIチャットの中断を防ぐことができる。

モデルとその係数の一覧。有料プランと無料プランでは異なる

 また、「自動モデル選択」を利用する場合に限り、「Sonnet 4.5」に10%のリクエスト割引が適用されるとのこと(モデル係数が「x0.9」になる)。

 なお、組織によって無効化されているAIモデルは自動選択されない。モデル係数が「x1.0」を超えるモデルも、現時点では選ばれないとのこと。

 「自動モデル選択」機能は今後も継続的に改善される予定。今のところ、以下の機能が検討されている。

  • タスクの複雑さに応じて軽量モデルとフラグシップモデルを切り替え。リクエストを節約しつつ、パフォーマンスも出せる
  • 自動でAIモデルを追加
  • 無料プランのユーザーが自動で最新モデルを利用できるようにする
  • モデルピッカーの改善。今どのモデルが使われ、どんな割引が適用されているかがわかるように