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マルチトラック対応など大幅に機能が向上した「VocalShifter」v2.0が公開

シェアウェアとなったが、マルチトラックと従来の機能が利用できるフリー版も公開

「VocalShifter」v2.0
「VocalShifter LE」v2.0

 ピッチ編集機能などボーカル向けの補正機能を多数備えたWAVE波形編集ソフト「VocalShifter」の最新版v2.0が、13日に公開された。最新版は大幅な機能追加が施され、ソフト種別がフリーソフトから2,000円のシェアウェアとなった。また、一部の追加機能が制限されたフリー版「VocalShifter LE」v2.0も公開されている。

 「VocalShifter」v1.3からフリー版の「VocalShifter LE」v2.0への変更点は、マルチトラックに対応し、複数のWAVE音声をミックスできるようになったこと。「VocalShifter」v2.0ではこれに加え、VSTホストアプリケーションと連携するようになったほか、扱えるWAVEファイルの音質がビット数は64bit浮動小数点まで、サンプリング周波数は348kHzまで拡張されている。

 マルチトラックへ対応したことに伴い、起動時の画面はDAW風のミックス画面となり、音量やパン、再生位置などを調節するためのユーザーインターフェイスが表示される。ミックス画面上で波形をダブルクリックすることでピッチなどの編集ウィンドウが開き、ピッチ編集などが行える。また、ミックス画面での再生位置は編集ウィンドウと連動する仕組み。

 VSTホストアプリケーションとの連携は、同梱のVSTプラグインを通してホストからの音声を取り込み、本体でピッチ補正などの編集を施した後で再度ホストへ戻す仕組み。連携するには、あらかじめ「VocalShifter」のインストールフォルダにある“vsvst.dll”を、ホストから読み込めるようにプラグインフォルダへコピーするなどしておく必要がある。

 プラグインとして利用できるようになったら、本ソフトの本体を起動して[ファイル]-[VSTプラグイン]メニューから、[スキャン開始]項目を選択する。次に、ホスト上で“vsvst.dll”をエフェクターとして適用した状態で取り込みたい音声を最初から最後まで再生したあと、本体で[VSTプラグイン]メニューの[スキャン終了]項目を選択すれば音声を取り込み可能。あとは、通常と同じように編集を行った後で[VSTプラグイン]メニューの[転送]項目を選択すれば、ホストに編集後の音声を転送できる。

編集ウィンドウ
[VSTプラグイン]メニュー

 「VocalShifter」および「VocalShifter LE」は、Windows XP/Vista/7/8に対応しており、現在作者のWebサイトや窓の杜ライブラリからダウンロードできる。

ソフトウェア情報

「VocalShifter」
【著作権者】
あっきー 氏
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/8
【ソフト種別】
シェアウェア 2,000円
【バージョン】
2.0(13/07/13)
「VocalShifter LE」
【著作権者】
あっきー 氏
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/8
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
2.0(13/07/13)

(長谷川 正太郎)