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「Adobe Acrobat DC」「Adobe Acrobat Reader DC」の最新版が公開、46件の脆弱性修正

OCR機能の強化をはじめとする機能改善と不具合の修正も

「Adobe Acrobat Reader DC」v2015.008.20082

 米Adobe Systems Incorporatedは14日(現地時間)、「Adobe Acrobat DC」および「Adobe Acrobat Reader DC」の最新版を公開した。現在、同社のWebサイトから最新版がダウンロードできるほか、自動更新機能を利用してアップデートすることも可能。

 今回のアップデートでは、カメラ画像を利用したOCR機能が強化。OCRを実行する際にカメラ画像の解像度をアップスケーリングすることにより読み取りの精度が向上したほか、実行に要する時間も短縮されているという。

 さらに“署名用に送信”機能では、署名者をメールアドレスに関連付けして簡単に送信先フィールドへ入力できるようになったほか、署名をサポートするファイル形式が拡充された。また、“送信とトラック”機能ではメールアドレスの自動補完機能をサポート。“注釈”機能では、長いコメントを読みやすくするために注釈ペインの幅を自由に広げられるようになった。そのほかにもユーザーインターフェイスの改善や言語サポートの追加、不具合の修正などが行われている。

 加えて、本バージョンでは脆弱性の修正も行われているので注意。

 同社が公開したセキュリティ情報(APSB15-15)によると、今回のアップデートではCVE番号ベースで46件の脆弱性が修正されているとのこと。これらの脆弱性はWindows版およびMac版に影響し、深刻度は同社基準で4段階中最高の“Critical”。更新プログラムの適用優先度はすべての製品で“1(72時間程度以内を目安とした可能な限り迅速なアップデートが必要)”とされており、一刻も早いアップデートが推奨されている。それぞれの製品バージョンは以下の通り。

  • 「Acrobat DC」(Continuous)v2015.008.20082(Windows/Mac)
  • 「Acrobat Reader DC」(Continuous)v2015.008.20082(Windows/Mac)
  • 「Acrobat DC」(Classic)v2015.006.30060(Windows/Mac)
  • 「Acrobat Reader DC」(Classic)v2015.006.30060(Windows/Mac)
  • 「Adobe Acrobat XI」v11.0.12(Windows/Mac)
  • 「Adobe Acrobat X」v10.1.15(Windows/Mac)
  • 「Adobe Reader XI」v11.0.12(Windows/Mac)
  • 「Adobe Reader X」v10.1.15(Windows/Mac)

 なお、「Acrobat DC」「Acrobat Reader DC」は“Document Cloud”製品の一部として提供されており、機能追加と不具合の修正を逐次配信する“Continuous(連続トラック)”と、「Adobe Acrobat X」「Adobe Acrobat XI」までのように四半期ごとに1度アップデートを配信する“Classic(クラシックトラック)”という2つのリリーストラックが存在する。一般的なエンドユーザーが同社のダウンロードセンターから入手しているのは“Continuous”版となる。

ソフトウェア情報

「Adobe Acrobat Reader DC」
【著作権者】
Adobe Systems Incorporated and its licensors
【対応OS】
64bit版を含むWindows 7/2008 R2/8/Server 2012/Server 2012 R2
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
2015.008.20082(15/07/14)

(樽井 秀人)