レビュー

Migemo検索にも対応。マウス・キーボード両対応の高速タスク切り替えツール「Tascher」

カスタマイズも柔軟に行える

「Tascher」v1.61
タスクをキーワードでフィルタリングしながら、目的のタスクを探し出し、すばやくスイッチ(キーボード操作の場合)

 「Tascher」は、目的のウィンドウをすばやく見つけて切り替えられるタスク切り替えツール。Windows XP以降に対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 10で動作を確認した。作者のWebサイトからダウンロードできる。

 Windowsでは[Alt]+[Tab]キーなどですばやくタスクを切り替えられる。しかし、快適に利用できるのはせいぜい5、6個までといったところではないだろうか。それ以上にウィンドウが増えてくると[Tab]キーの連打が必要になったり、そもそも目的のウィンドウを見つけるのが困難になってくる。

 そこでお勧めしたいのが、「Tascher」だ。本ソフトならば、より少ない操作で、よりすばやく、目的のウィンドウへアクセスできるだろう。

 本ソフトはマウス操作とキーボード操作の両方で快適に利用できるように設計されている。

 マウス操作の場合は、まずデスクトップ右下へマウスカーソルを移動させよう。するとデスクトップの真ん中にタスクのリストが表示される。あとは、マウスカーソルで目的のタスクを選択すれば、そのタスクへ切り替わる。また、マウスホイールを利用してタスクを選択することも可能。目的のタスクを選択してマウスカーソルを移動させるだけで、選択したタスクがアクティブになる。

 一方、キーボード操作の場合はインクリメンタル検索によるタスク切り替えが可能。[Ctrl]+[Shift]+[Z]キーを押すとタスクリストが表示されるので、その状態で適当なキーワードをタイプしてみよう。すると入力したキーワードでタスクリストの絞り込みが行われる。上下キーでタスクを選択して[Enter]キーを押すか、タスクが残り一つにまで絞り込まれると、そのタスクへと切り替わる。

Migemo検索によるフィルタリングも可能。“memo”で“メモ”にヒットしているのがわかる

 しかし、ここで問題となるのが日本語のタイトルをもつタスクが含まれている場合だ。英数字だけなら快適にフィルタリングできるのに、日本語変換が伴うと途端に効率が悪化してしまう。

 そこで本ソフトは「Migemo」を使った検索にも対応している。「Migemo」とはローマ字入力で日本語をインクリメンタル検索できるようにするツールで、たとえば“madonomori”で“窓の杜”をヒットさせることが可能。本ソフトでは「C/Migemo」と正規表現ライブラリ「bregonig.dll」を導入することで、Migemo検索によるフィルタリングを可能としている。

「C/Migemo」。“migemo.dll”ファイルと“dict”フォルダーを「Tascher」のプログラムフォルダーへコピー
「bregonig.dll」。筆者の環境は64bitなので、“x64”フォルダーにある“bregonig.dll”を「Tascher」のプログラムフォルダーへコピーした
Migemo検索に必要なファイル・フォルダーをコピーした「Tascher」のプログラムフォルダー
Migemo検索を利用するには、設定ダイアログでMigemo検索を有効化する必要がある
右クリックメニューからそのタスクの情報を取得したり、子プロセスのリストを表示するといった機能も

 また、選択したタスクを切り替えるだけでなく、右クリックメニューからそのタスクの情報を取得したり、子プロセスのリストを表示するといった機能も備える。

 なお、マウス操作でタスクリストを表示する方法やキーボードショートカット、そのほかの細かい挙動は設定ダイアログで柔軟にカスタマイズすることが可能。タスクリストに背景画像を設定するといったビジュアル面のカスタマイズオプションも用意されている。

ソフトウェア情報

「Tascher」
【著作権者】
x@rgs 氏
【対応OS】
Windows XP以降(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.61(16/04/21)