レビュー
Intelが開発したフォント「Intel One Mono」、目が悪くても読みやすいコーディング向けフォント
見分けにくい「I・i」などはやや誇張ぎみ、商用利用や改変、組み込みなども可能
2025年9月12日 09:15
「Intel One Mono」は、CPUメーカーとして知られる米Intelが開発したコーディング向けの等幅フォント。「GitHub」でホストされているオープンソースプロジェクトで、ライセンスは「OFL-1.1」。商用での利用や改変、アプリ・ゲームなどへの組み込みなども可能だ。
「Intel One Mono」は明瞭さ、読みやすさ、開発者のニーズを念頭に置いて構築された表現力豊かな等幅フォントファミリー。著名なタイプデザイン事務所「Frere-Jones Type」の協力を得て、ロービジョン(弱視)開発者のために開発された。
字画は基本的にシンプルだが、「I」(大文字)と「l」(小文字)など、見分けのつきにくい文字は若干誇張気味になっているほか、カンマやコロン、引用符などでは点が大きめに作られており、判別しやすいのが特徴と言えるだろう。波括弧の形もユニークだ。
最新版のv1.4では合字(リガチャー)がサポートされており、OpenType機能を有効化することでプログラミングで利用する記号や等号と不等号の組み合わせを一文字で表せる。コードエディターが対応しているならば、ぜひ試してみてほしい。

「Intel One Mono」には1,043のグリフが収録されており、ラテン文字を利用する200以上の言語をサポートする。ウェイト(太さ)はライト、レギュラー、ミディアム、ボールドの4つで、それぞれノーマルとイタリック体の2スタイルが用意されている。印刷では7pt以上、スクリーンでは9pt以上での利用が推奨されている。
フォントファイルの配布形式は、以下の4種類。そのほかにも、フォントを自前でビルドしたい人のためにソースファイルが用意されている。
- OTF:デスクトップ向け
- TTF:デスクトップ/アプリ向け
- WOFF:Web用
- WOFF2:Web用
視力に問題がなくても、文字は読みやすいに越したことはない。とくに長時間、スクリーンとにらめっこする日々を送るユーザーにとっては、眼精疲労の改善・緩和に効果があるだろう。日中韓(CJK)文字などは含まれていないが、アルファベット・記号が中心のターミナルやコードエディターでは積極的に使ってみたいフォントと言える。
ソフトウェア情報
- 「Intel One Mono」
- 【著作権者】
- Intel
- 【対応OS】
- フリーソフト
- 【ソフト種別】
- (編集部にてWindows 11で動作確認)
- 【バージョン】
- 1.4.0(24/07/26)