ニュース

「Intel One Mono」を日本語向けにアレンジ、弱視でも読みやすい「Mint Mono」が公開

商用での利用も可能な「OFL-1.1」ライセンスで

「Mint Mono」通常版

 日本語環境に適したコーディングフォント「Mint Mono」が、9月15日に試験公開された。「GitHub」でホストされているオープンソースプロジェクトで、ライセンスは縛りの比較的緩い「OFL-1.1」。商用での利用や改変、コンテンツへの組み込みなども可能だ。



 「Mint Mono」は、Intelがロービジョン(弱視)開発者のために制作したコーディングフォント「Intel One Mono」をベースに、日本語フォント「Circle M+」などを合成して作られたフォント。

 「Circle M+」はもともと読みやすい「M+ FONTS」に、半濁点を大きくしたり、判別の難しい文字(カ力、エ工、ロ口、ー一、ニ二、へヘ、〜~)を区別しやすくするなどの工夫を施したフォントで、“ロービジョンでも読みやすく”という「Intel One Mono」の思想にマッチした日本語フォントと言えるだろう。「Intel One Mono」と組み合わせるフォントにピッタリだ。

Intelがロービジョン(弱視)開発者のために制作したコーディングフォント「Intel One Mono」
「Circle M+」フォント。半濁点や見分けが難しい文字に工夫を凝らした「M+ FONTS」バリエーション

 加えて「Mint Mono」独自の改善として、全角空白を可視化。ソースコードに全角空白が混じってコンパイルが通らないといった、日本語環境にありがちなミスを防止してくれる。

 また、「Circle M+」の追加でも足りない文字は「Adobe-Japan1-7」をカバーするIBMのコーポレートフォント「IBM Plex Sans JP」で補ってある。そのため、一般的な用途で表示できない文字に出くわすことはまずないはずだ。

 なお、本フォントのバリエーションは以下の2種類。半角文字と全角文字の幅を厳密に1:2にしたい場合は前者を、そうでない場合は後者がよいだろう。

  • 「Mint Mono」通常版:「Intel One Mono」を縮小することで、半角1:全角2の文字幅比率となるように合成
    「Mint Mono」通常版
  • 「Mint Mono」35版:「Intel One Mono」を縮小せずに合成し、半角3:全角5の文字幅比率としたバリエーション。半角1:全角2と比べ、英数字などの半角文字がゆとりのある幅で表示される
    「Mint Mono」35版

 それぞれにボールド、イタリック、レギュラーなどの書体が用意されている。

 執筆時現在のバージョンは、v0.0.1。まだ試験提供とのことで、これからも細かい修正がありそうだが、品質向上に協力したいユーザーはぜひ試してみてほしい。

 また、作者のtawara氏は、ほかにもさまざまな日本語コーディングフォントを制作している。こちらも要チェックだ。

ソフトウェア情報

「Mint Mono」
【著作権者】
tawara(yuru7)氏
【対応OS】
(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
0.0.1(25/09/15)