レビュー
接続経路の匿名化を実現する技術“Tor”が組み込まれたWebブラウザー「Tor Browser」
「Firefox ESR」をベースに“Tor”を利用するための拡張機能を組み合わせる
(2014/11/25 11:00)
「Tor Browser」は、接続経路の匿名化を実現する技術“Tor”が組み込まれたWebブラウザー。Windows/Mac/Linuxに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、編集部にてWindows 8.1で動作を確認した。“Tor”の開発元である“Tor Project”のWebサイトからダウンロードできる。
“Tor”は、世界中のボランティアによって運営されている分散ネットワークを経由することで、通信経路の匿名化を実現する技術。たとえばどこから接続しているのか相手に悟られないようにしたり、自分のIPアドレスを隠ぺいすることができる。プライバシー保護に役立てたい。
「Tor Browser」は「Firefox」の延長サポート版「Firefox ESR」をベースに、“Tor”ネットワークを利用するための拡張機能や、「No Script」「HTTPS Everywhere」といったプライバシー保護保護に役立つ拡張機能が追加されている。USBメモリなどに入れて持ち運べるポータブルアプリになっているので、どこでも利用できるのがうれしい。なお、日本語版は提供されていないので、英語版などを利用する必要がある。
使い方は簡単で、起動時に表示されるダイアログで“Tor”ネットワークを接続するだけでよい。“Tor”ネットワークを経由するためレスポンスは多少遅くなるが、それを除けば一般の「Firefox」と同じように扱うことができる。
“Tor”の設定を行うには、拡張機能「Torbutton」を利用する。ツールバーにある玉ねぎアイコンのボタンがそれで、“Tor”のプロキシを設定したり、“Tor”ネットワークへの再接続を行うことが可能。
ソフトウェア情報
- 「Tor Browser」Windows版
- 【著作権者】
- Tor Project, Inc
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7/8(編集部にてWindows 8.1で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 4.0.1(14/11/05)