杜のAndroid研究室

第162回

ワンタップで端末のパフォーマンスを改善「加速マスター」

不要なタスク、キャッシュを一括クリアでき、最適化の自動実行も可能

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、多機能タスクキラーアプリ「加速マスター」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

不要なタスク、キャッシュを終了・削除し、端末のパフォーマンスを改善

 「加速マスター」は、不要なタスクを終了したり、キャッシュや履歴を削除することでメモリを最適化し、パフォーマンスの改善を図れるタスクキラーアプリ。ワンタップで最適化を実行できるほか、一定間隔ごとに自動で最適化を実行することなどが可能。さらに、インストールしたアプリの削除や移動、Wi-Fiを自動でOFFにすることなどができる。

「加速マスター」
不要なタスクを選択し、[クリア]ボタンで一括で強制終了することが可能

 起動画面では現在のメモリ使用率を確認でき、画面下部に並んだ機能ごとのボタンからタスク終了やキャッシュ削除などを行うことが可能。[タスククリア]ボタンをタップすると、起動中のタスクを一覧でき、不要なタスクを選択して[クリア]ボタンをタップすることでタスクを一括で強制終了できる。

 起動画面の[ヒストリークリア]ボタンをタップして表示される画面の[キャッシュ]タブでは、各アプリのキャッシュサイズを一覧し、キャッシュの一括削除が可能。また、[プライバシー履歴]タブでは、Webブラウザーの検索履歴やクリップボードの履歴、ダウンロードしたファイルなどを選択して削除を行える。

各アプリのキャッシュサイズを一覧し、キャッシュを一括削除できる
Webブラウザーの検索履歴やクリップボードの履歴などを選択して削除できる

ワンタップで手軽に最適化でき、指定したタイミングでの自動実行も可能

[即効加速、自動加速の対象]項目で最適化したい項目のスイッチをONにする

 起動画面上部の[即効加速]ボタンをタップすれば、タスク終了やキャッシュ削除などを一括で行う“即効加速”を実行可能。初期設定ではタスク終了のみが実行されるようになっているが、画面右上のメニューボタンから設定画面を表示し、[即効加速、自動加速の対象]項目の“キャッシュ”や“プライバシー履歴”スイッチをONにすることで、“即効加速”の実行時にこれらの削除も同時に実行できる。

 また、指定したタイミングで“即効加速”を自動実行する“自動加速”も設定可能。設定画面の[自動加速]項目で設定を行い、10分や1時間などの指定間隔ごとに最適化を実行できるほか、指定時刻や画面オフ時、メモリ使用率が一定以上になったときに最適化が実行されるように設定できる。最適化はバッググラウンドで実行され、完了時にステータスバーに通知を表示することも可能。

起動画面の[即効加速]ボタンをタップすると、タスク終了やキャッシュ削除を一括で行える
指定間隔ごとや指定した時刻に“即効加速”を自動実行することが可能

 “即効加速”や“自動加速”の際に、特定のタスクを強制終了から除外できる“ホワイトリスト”機能も備える。設定画面の[ホワイトリスト]項目で“タスク”を選択し、除外するアプリを一覧から選んでホワイトリストに追加可能。また、[ホワイトリスト]項目の“プライバシー履歴”では、削除から除外する履歴項目を選択し、ホワイトリストに追加できる。

最適化を実行する際に、強制終了から除外するアプリをあらかじめ登録できる“ホワイトリスト”
削除から除外する履歴項目を選択し、ホワイトリストに登録できる

アプリの移動・削除ができるほか、Wi-Fiの自動OFFや電波リセットも可能

アプリをSDカードに移動できる機種では、一覧からアプリを選択し、移動を操作することが可能

 起動画面の[アプリ移動]ボタンをタップして表示される画面からは、インストールしているアプリをSDカードへ連続で移動可能。SDカードへ移動可能なアプリが一覧表示され、アプリを選択して[移動]ボタンをタップすることで、端末の設定画面にある[アプリ情報]画面を表示して、アプリのSDカードへの移動を操作できる。なお、アプリのSDカードへの移動は、本体メモリの容量が少ない端末では便利な機能だが、Android 4.0以降の端末では対応していないことも多い。

 また、起動画面の[アプリクリア]ボタンからはアプリのアンインストールを行える。インストールしているアプリが一覧表示されるので、削除したいアプリのチェックボックスをONにし、[クリア]ボタンをタップすることで、複数のアプリを連続してアンインストールできる。

 そのほか、特定の無線LANネットワークとの接続が切断されたときに、端末のWi-Fiを自動でOFFにできる機能も備えている。起動画面左下の[Wi-Fi自動OFF]ボタンをタップして表示される画面で、現在接続中の無線LANネットワークのSSID(ネットワーク名)を登録し、左上のチェックボックスをONにすれば設定完了。

 この機能を使うと、たとえば自宅の無線LANネットワークを登録した場合に、外出してしばらくすると端末のWi-Fiが自動でOFFになり、バッテリーの無駄な消耗を抑えられる。ただし、帰宅した場合など、設定した無線LANネットワークのエリアに戻ってきたときに、Wi-Fiを自動でONにすることはできない。なお、自動切断時にステータスバーに表示されるアイコンから端末のWi-Fi設定画面を表示すれば、Wi-Fiを手動でONにすることが可能。

アプリを選択し、[クリア]ボタンをタップすれば、アプリを連続して削除できる
登録した無線LANネットワークのエリアから外れると、端末のWi-Fiが自動でOFFになり、バッテリーの無駄な消耗を抑えられる

 さらに、起動画面の[電波リセット]ボタンをタップすると、3GやLTEのつながりが悪いときに接続をリセットできる。端末を一旦、機内モードに設定し、それを解除することで接続をやり直す仕組みで、圏外からの回復時などエリア内なのに接続が悪いときにすばやく電波が回復する効果が期待できる。ただし、電波の届いていない圏外で利用しても効果はないので留意しておこう。

「加速マスター」
【著作権者】
キングソフト(株)
【対応OS】
Android 2.2以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.5.3(13/09/23)

(ライターズハイ:鈴木 友博)