杜のAndroid研究室

第192回

アプリや写真を暗証番号でロックできる「Secret Lock」

他人に見られたくない写真やアプリ起動をロックし、プライバシーを保護

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、アプリや写真を暗証番号でロックできるアプリ「Secret Lock」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

写真・動画の表示やアプリの追加・削除・起動ロック

「Secret Lock」

 「Secret Lock」は、アプリや写真、動画を暗証番号でロックし、他人の不正利用からプライバシーを保護できるアプリ。端末内の特定の写真などを本アプリ以外で閲覧できないようにロックできるほか、アプリの起動やインストール・アンインストール、通話発信や着信応答などを暗証番号でロックすることが可能。また、ロック設定の組み合わせをすばやく切り替えられる機能も備えている。

 初回起動時に表示される画面から4桁の暗証番号を設定することで利用を開始でき、以降は「Secret Lock」や指定したアプリの起動時に暗証番号の入力が必要になる。暗証番号入力後の画面は4段構成で、最上段の[ロックしたファイル]項目でロックした写真や動画を管理できるほか、下側の3段では、複数のロック設定を組み合わせた“ロックモード”を編集したり、切り替えることができる。

指定した写真や動画を、本アプリのみで閲覧可能に

 写真や動画をロックする際は、画面最上段の項目の右下にあるメニューボタンをタップしよう。表示される画面の右下にある[ギャラリーから追加]ボタンをタップすることで、端末内の写真や動画を一覧表示でき、選択してロックすることが可能。ロックした写真や動画は「ギャラリー」や各種ファイルマネージャーなどでは閲覧できなくなり、本アプリのみで閲覧可能になる。

初回起動時に4桁の暗証番号を設定して利用を開始する
写真をロックする際は、画面最上段の項目の右下にあるメニューボタンをタップ

 また、“ロックしたファイル”画面下部の[写真撮影]または[動画撮影]ボタンをタップすると、カメラを起動してその場で写真や動画を撮影し、最初からロックされた状態で保存できる。なお、起動画面上部のカメラ型ボタンからも、写真を撮影してロックすることが可能だ。

 写真や動画のロックを解除するときは、“ロックしたファイル”画面上部のチェック型ボタンをタップして選択モードに切り替え、タップで写真や動画を選択し、画面下部の[元に戻す]ボタンをタップすればよい。また、画面下部の[削除]ボタンをタップし、選択した写真を端末から削除することもできる。

画面右下のボタンをタップし、ロックする写真や動画を一覧から選択できるほか、その場で撮影した写真などもロックできる
写真や動画を選択し、画面下部の[元に戻す]ボタンをタップすると、ロックを解除できる

3種類の“ロックモード”でアプリの起動や削除などをロック

 起動画面には、あらかじめ“ハードロック”、“ノーマルロック”、“ライトロック”という3種類の“ロックモード”が用意されており、アプリなどをロックする際の設定をすばやく切り替え可能。各モード名の左側にある南京錠型ボタンをタップすることでモードの切り替えを行える。

 “ノーマルロック”モードでは、端末にインストールしているアプリのアンインストールや、「Google Play」からの新規アプリのインストール、Androidの設定画面の表示が暗証番号でロック可能。“ハードロック”モードでは、それらの項目に加えて、インストールしている全アプリの起動や通話発信もロックされ、“ライトロック”モードではアプリのアンインストールのみがロックされる。

 各モード右下にあるペン型ボタンをタップするとモードの編集画面が表示され、各モードでロックする内容をON/OFF可能。たとえば、“ノーマルロック”モードで特定のアプリの起動をロックしたり、通話着信の応答にもロックをかけることができる。また、編集画面右上のペン型ボタンをタップしてモード名をカスタマイズすることもできる。

 また、編集画面の[このモードのロック設定]項目では、時間帯や曜日、ネットワークの接続状況に応じて、選択しているモードのロックの有効・無効を自動で切り替えるように設定できる。“時間/曜日ロック”をONにし、ロックを解除する時間帯や曜日などを指定できるほか、“ネットワークロック”をONにすれば特定のSSID(ネットワーク名)の無線LANネットワークに接続した際などにロックを自動で解除することが可能。

 なお、“時間/曜日ロック”と“ネットワークロック”を両方ONにしていて、設定が競合する状況の場合、デフォルトでは“時間/曜日ロック”が優先される。「Secret Lock」の設定画面で[ロックタイミングの制御]項目を選択して表示される画面において“時間/曜日ロックを優先”をOFFにすれば、“ネットワークロック”が優先されるように変更可能。

各“ロックモード”の編集画面では、さまざまなロック項目のON/OFFを変更できる
インストールしている各アプリのロックをONにすると、起動時に暗証番号入力が必要になる
時間帯や曜日に応じて、ロックの有効・無効を自動で切り替えることが可能
無線LANや3G/LTEなどのネットワークの接続状況でもロックの有効・無効を切り替えられる

“パターン”によるロック解除や覗き見防止フィルターも利用可能

 ロック画面の解除方法は、暗証番号の入力に加え9個のボタンをなぞって線を描画する“パターン認証”も選択できる。「Secret Lock」の設定画面で[ロックパターン]項目を選択して表示される画面において解除方法を選択できるほか、暗証番号や描画のパターンを変更することが可能だ。

 なお、設定画面の[暗証番号を忘れても…]項目や、初回起動時の暗証番号の設定後に表示されるポップアップからは、万が一、暗証番号を忘れたときの対処方法を設定することができる。“秘密の問題”と回答の設定のほか、暗証番号を記載したメールを送信するという対処方法が用意されており、送信元となるGmailアカウントと宛先メールアドレスをあらかじめ設定しておくことで利用可能。

ロックの解除方法として、暗証番号入力ではなく、ボタンをなぞる“パターン認証”も選択できる
暗証番号を忘れたときに備えて、“秘密の質問”や暗証番号を送信するメールアドレスをあらかじめ設定しておける

 そのほか、模様が入った半透明画像を画面に重ねて表示することで、スマートフォンの覗き見を防止できる“覗き見防止フィルター”機能も備えている。起動画面右上にある瞳型ボタンをタップして表示される画面において、画像の模様や透過度、色を設定し、フィルターの表示をONにすることが可能。また、ステータスバーに表示される瞳型アイコンでも、フィルター表示のON/OFFをすばやく切り替えることができる。

模様や透過度、色を設定し、“覗き見防止フィルター”をONにできる
ステータスバーの瞳型アイコンから“覗き見防止フィルター”のON/OFFをすばやく切り替えられる

 さらに、月額105円(税込み)または年額1,040円(税込み)のアプリ内課金により、有償機能も利用可能になる。有償機能では、ロックした写真を“Dropbox”や“Google ドライブ”、“OneDrive”といったオンラインストレージにバックアップ可能。また、アプリ一覧画面から「Secret Lock」のアイコンを隠したり、ロックしたアプリの起動時にフェイクのエラー画面を表示することで、本アプリによるロック自体を他人からわからないようにすることが可能。

「Secret Lock」
【著作権者】
エレコム(株)
【対応OS】
Android 2.3以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
端末により異なる(14/04/27)

(ライターズハイ:鈴木 友博)