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定番サウンドエディター「Audacity」がARM64に初期対応、「Audacity 4」への期待が高まる

Snapdragon搭載「Copilot+ PC」のポテンシャルを引き出せる

「Audacity」v3.7.5。ARM64デバイスでネイティブ動作

 定番サウンドエディター「Audacity」が8月5日、v3.7.5へとアップデートされた。Windows版でARM64アーキテクチャーへの試験対応が行われている。

 「Audacity」は、クロスプラットフォーム(Windows、Mac、Linuxなど)対応の音声編集ソフト。25年以上も開発が続けられている老舗のアプリで、WAVやMP3、FLAC、Oggといったすべての主要なオーディオ形式をサポート。スペクトグラムビューで周波数を視覚化したり、Vampアナライザーで分析したりできる上、VSTなどのサードパーティプラグインも充実している。そのため世界的な人気を博しており、プロフェッショナルにも愛用者は多い。

 「Audacity 3.7.5」のARM64対応はベータ版として提供されており、Windows 11以降が必須だ。古い「Windows RT」などはサポートされていない。

 また、VSTやOpenVINOなどのプラグインはサポートされておらず、ARM64版の「FFmpeg」も必要となる。そのため、通常のインストーラーではまだ正常にセットアップできないようだ。実機でのテストも不足しており、多くの問題が残されているが、「Windows on Arm」デバイスでネイティブ動作するのはうれしいところ。Snapdragon搭載「Copilot+ PC」のポテンシャルを引き出すことができる。

 なお、開発チームは現在「Audacity 4.0」のリリースに向けて準備中だ。ユーザーインターフェイスを完全にリメイクするなど、大幅な機能強化が予定されており、ARM64もその一部になることが期待されている。詳細に関しては今後数カ月以内に明かされるとのことなので期待したい。

 「Audacity」は「GitHub」でホストされているオープンソースプロジェクトで、ライセンスは「GPLv3」(寄付歓迎)。Windows版はWindows 10/11に対応しており、公式サイト「audacityteam.org」のほか、「Microsoft Store」や窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。

ソフトウェア情報

「Audacity」Windows版
【著作権者】
Audacity Team
【対応OS】
Windows 10/11
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
3.7.5(25/08/05)