杜のAndroid研究室
第225回
Androidで高度な写真補正ができる「Adobe Lightroom mobile」
「Adobe Photoshop Ligtroom 5」と同期し、RAW画像の補正も可能
(2015/1/21 15:54)
『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、写真管理・レタッチソフト“Adobe Photoshop Ligtroom”シリーズのAndroid版「Adobe Lightroom mobile」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。
“Adobe Photoshop Lightroom”のAndroid版
「Adobe Lightroom mobile」は、米Adobe Systems Incorporatedが提供するハイアマチュア・プロフェッショナル向け写真管理・レタッチソフト“Adobe Photoshop Lightroom”シリーズのAndroid版。スマートフォンで撮影した写真の補正・加工が行えるほか、デスクトップ版の「Adobe Photoshop Lightroom 5」で取り込んだ画像を同期して補正することも可能。デジタル一眼レフカメラなどで撮影したRAW画像の補正を行うこともできる。
利用するには、“フォトグラフィプラン”(月額980円)などの“Creative Cloud”メンバーシップへの加入が必要。ただし、“Adobe ID”を作成してユーザー登録すれば、30日間の無償試用が可能となっている。
デスクトップ版「Lightroom 5」と“コレクション”を同期可能
初回起動時に表示される画面から“Adobe ID”でログインすることで利用を開始可能。以降、スマートフォンのカメラで撮影した写真は、自動的に本アプリに取り込まれ、端末用に作成された“コレクション”に分類される。
また、本アプリはデスクトップ版の「Adobe Photoshop Lightroom 5」と連携し、“コレクション”の写真を同期できるのが特徴。デジタル一眼レフカメラなどで撮影し、デスクトップ版に取り込んだRAW画像やJPEG画像を本アプリで補正したり、スマートフォンで撮影した写真の補正をデスクトップ版で行うことができる。
なお、“コレクション”を同期するには、デスクトップ版の[環境設定]ダイアログの[Lightroom mobile]ダイアログで“Adobe ID”を設定した上で、“コレクション”一覧から任意の“コレクション”の“Lightroom mobile”との同期をONにする必要がある。すると、本アプリの起動画面にデスクトップ版で作成した“コレクション”が並び、選択して写真を補正することが可能だ。
写真を細かく色調補正したり、プリセットを適用して加工できる
起動画面で“コレクション”を選択すると、“コレクション”内の写真が一覧表示され、写真を選択して編集画面を表示可能。なお、本アプリのインストール以前にスマートフォンで撮影していた写真を補正したい場合は、画像一覧画面の右上にあるボタンのメニューから[写真を追加]項目を選択し、“コレクション”に写真を取り込むことで補正を行える。
編集画面では、画面下部中央に表示される3つのボタンから写真の補正・加工が可能。まず、1番左にある[基本補正]ボタンをタップすると、画面下部に露光量・コントラスト・彩度などの補正項目が配置されたメニューバーが表示され、各項目を選択して、スライダーで補正の度合いを調整できる。また、補正項目のうちの[自動階調]項目をオンにすることで露光量やコントラストなどを自動で調整できるほか、[ホワイトバランス]項目からメニューで[自動]を選択してホワイトバランスを自動調整したり、写真内の特定の部分をセレクターで選択してホワイトバランスを調整することも可能だ。
また、3つのボタンの中央にある[プリセット]ボタンからは、プリセットを適用して写真を簡単に加工することができる。[プリセット]ボタンをタップして表示されるメニューバーから“クリエイティブ”“カラー”“効果”などのジャンルを選択し、一覧されるサムネイルで効果を確認しながらプリセットを選択可能。写真をセピア調やモノクロに加工したり、周辺光量や粒子感を加えるプリセットなどを適用でき、複数のプリセットを組み合わせることもできる。
さらに、3つのボタンの1番右にある[切り抜き]ボタンからは、縦横比を選択したり、ドラッグで範囲を指定して、写真をトリミングすることが可能だ。また、写真を回転させてトリミングすることもできる。
なお、編集画面ではピンチアウト・イン操作や画面のダブルタップで写真を拡大・縮小できるほか、画面を左右にフリックすることで前後の写真に切り替え可能。写真の切り替え後に、メニューバーの[前の…]項目を選択すると、前の写真に適用した基本補正・プリセット・切り抜きを含むすべての補正・加工を現在表示中の写真にすばやく適用することができる。また、メニューバーの[リセット]ボタンからは補正した写真を初期化することが可能だ。
このほか、編集画面では2本指または3本指のタッチでさまざまな操作が行える。3本指で画面をロングタップすることで補正前の写真を一時的に表示できるほか、2本指で画面をタッチして表示を切り替え、撮影時のExif情報や写真のヒストグラムを画面上部に表示可能。また、露光量やハイライト、シャドウなどのスライダーを2本指でロングタップすることで、“白飛び”や“黒つぶれ”の部分を着色して表示できる機能なども備えている。
フラグや評価レートを設定して、写真を管理できる
編集画面で補正・加工した画像は、画面右上にあるボタンのメニューから[ギャラリーに保存]項目を選択し、JPEG形式で端末内に保存できる。また、メニューの[共有]項目を選択すれば、メールアプリやSNSアプリを起動して、画像を共有することが可能。
また、本アプリでは画像にフラグを付けたり、評価レートを設定して管理することができる。編集画面の左下にフラグ型アイコンが表示されているときに、画面を下から上へスワイプすることで画像に“採用”フラグを、上から下へスワイプすることで“拒否”フラグを付けることが可能。また、画面左下のフラグ型アイコンをタップするとスター型アイコンに切り替えることができ、画面を下から上へスワイプしながらスターを色付けして、評価レートを5段階で設定することができる。
各“コレクション”の画像一覧画面では、フラグや評価レートで画像を絞り込んだり、撮影日時や変更日、ファイル名などの順に画像を並び替えて、目的の画像をすばやく探すことが可能。
このほか、“コレクション”を新規作成して、別の“コレクション”内にある画像を移動またはコピーすることもできる。また、各“コレクション”の画像一覧画面の右上にあるボタンのメニューで[Webコレクションの共有]項目を選択し、“コレクション”を公開設定にすることで、公開用URLを生成して、他のユーザーに“コレクション”を共有することも可能だ。
- 【著作権者】
- Adobe Systems Incorporated
- 【対応OS】
- Android 4.1以降
- 【ソフト種別】
- 体験版(製品版として利用するには“Adobe Creative Cloud”のメンバーシップが必要)
- 【バージョン】
- 1.0(15/01/14)
- Adobe Lightroom mobile - Google Play の Android アプリ
- https://play.google.com/store/apps/details?id=com.adobe.lrmobile
- Lightroom mobileをダウンロード | Adobe Lightroom mobile
- http://www.adobe.com/jp/products/lightroom-mobile.html