杜のAndroid研究室
第242回
Googleの写真・動画サービスの公式アプリ「Google フォト」
撮影した写真をクラウドへ自動バックアップ。画像補正やコラージュ作成も可能
(2015/6/3 17:57)
『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、Googleの新たな写真・動画サービス“Google フォト”の公式アプリ「Google フォト」(Google Play上のアプリ名は「フォト」)に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。
高画質の写真・動画を無制限にアップロードできる“Google フォト”
「Google フォト」は、Googleが5月28日に提供開始した写真・動画サービス“Google フォト”の公式アプリ。“Google フォト”は、写真や動画をオンラインストレージに保存して複数端末で同期できるサービスで、1600万画素までの写真と1080pまでの動画であれば無制限にアップロードが可能。なお、同サービスはGoogleが提供するSNS“Google+”から写真・動画管理機能を切り離して独立させたサービスとなり、すでに“Google+”でアップロード済みの写真・動画は統合される。
Android版の「Google フォト」では、端末で撮影した写真・動画をオンラインストレージへ自動バックアップできるほか、オンラインストレージ上の写真・動画を閲覧したり、SNSへ共有することが可能。また、画像補正などの編集機能に加え、フォトコラージュやGIFアニメーション、ショートムービーを自動または手動で作成する機能も備える。
初回起動時に表示される[写真や動画のバックアップ]画面では、端末からの自動バックアップのON/OFFを設定可能。“バックアップと同期”をONにすると、端末で撮影した写真・動画がオンラインストレージに自動で保存される。また、デフォルトではWi-Fi接続時のみ自動バックアップが行われるが、“モバイルデータ通信を使用してバックアップ”をONにすれば、LTE・3Gのモバイルデータ通信時にも写真・動画の自動バックアップが行われるようになる。
続いて表示される[写真と動画のアップロードサイズ]画面では、写真・動画のアップロードサイズを設定できる。“高品質”を選択すると、写真は1600万画素まで、動画は1080p画質まで縮小されるものの、容量無制限でオンラインストレージに保存可能。一方、“元のサイズ”を選択すると、1600万画素以上の写真なども縮小せずに元のサイズでオンラインストレージに保存できるが、保存容量は有限になる。なお、無料のGoogleアカウントの場合、オンラインストレージの保存容量は、GmailやGoogle ドライブを含めて15GBとなっている。
画面右下の[続行]ボタンをタップすることで初期設定を完了でき、チュートリアル画面を経て、アプリの利用を開始できる。
オンラインストレージの写真・動画を閲覧し、SNSへシェアできる
起動画面となる[フォト]画面では、オンラインストレージに保存した写真・動画のサムネイルが撮影日ごとにまとめて一覧表示される。サムネイル一覧はピンチアウト・イン操作で拡大・縮小でき、最小サイズまで縮小すれば、数カ月分のサムネイルを1画面に並べることも可能だ。
一覧画面でサムネイルをタップすると、詳細画面で写真・動画を閲覧可能。詳細画面では、ピンチアウト・イン操作で写真を拡大・縮小できるほか、そのままピンチインを続けることで一覧画面に戻るといった直感的な操作が可能。また、詳細画面を左右にフリックすれば、前後の写真・動画に切り替えることができる。
詳細画面左下にある[共有]ボタンをタップすると、画面下部に共有用メニューが表示され、一覧からSNSアプリやメールアプリを選択して起動し、写真・動画をシェアすることが可能。また、メニューの[リンクを取得]アイコンをタップすれば、写真・動画の共有用URLを取得してクリップボードにコピーでき、メールに添付できないサイズの画像なども共有用URLを使って手軽にシェアできる。
また、一覧画面から写真・動画を複数選択して、SNSなどにシェアすることもできる。一覧画面で任意のサムネイルを長押しすると選択モードになり、2枚目以降をタップしていくことでサムネイルの複数選択を行える。さらにサムネイルを長押しした後、画面をタッチしたまま上下左右にスワイプすることで、周囲のサムネイル群を一括で選択することも可能。サムネイルの選択後に画面右上にある[共有]ボタンをタップすれば、共有用メニューからSNSアプリやメールアプリなどを使って、複数の写真や動画をシェアできる。
地名や被写体のキーワードで写真・動画を検索できる
“Google フォト”では、オンラインストレージ上の写真を、位置情報や撮影した被写体に応じて自動で整理し、キーワードで検索できる“ビジュアル検索”機能を利用できる。[フォト]画面の右下にある拡大鏡型ボタンをタップすると[検索]画面が表示され、[場所]または[物]項目から地名や被写体のジャンルを選択して写真を検索可能。さらに、画面上部の検索エリアに被写体のキーワードを直接入力することでも写真を検索することができる。
なお、“ビジュアル検索”については、Google Playのアプリ紹介ページなどでは、顔認識機能により同じ人物の写真をグループ化できることが紹介されているが、執筆時現在、[検索]画面に[人]項目は表示されない。「顔認識機能は国によっては利用できない」とされており、設定画面に顔認識機能をOFFにするメニューが見当たらないことからも、日本国内では現在のところ顔認識機能は利用できないようだ。
写真を加工・補正でき、コラージュやアニメーションも手動・自動で作成可能
また、オンラインストレージに保存した写真を補正・加工することもできる。写真の詳細画面で左下にあるペン型ボタンをタップすると、編集画面を表示可能。編集画面では、画面最下部にある[調整][写真][切り抜き]タブを選択でき、[調整]タブでは明るさや色などを自動調整したり、各項目を手動で変更して色調補正を行える。また、[写真]タブではフィルターを選択して適用したり、効果の度合いを調整して写真を加工することが可能。さらに[切り抜き]タブでは写真の切り抜きや回転が行える。なお、編集画面で写真を長押しすると、編集前の元画像を一時的に表示して変化を確認することができる。
さらに、複数の写真や動画を組み合わせて、フォトコラージュやGIFアニメーション、フォトアルバムなどを作成することも可能。[フォト]画面の一覧でサムネイルを複数選択し、画面右上の[+]ボタンをタップすると、画面下側から[新規作成]メニューが表示される。メニューの[アルバム][アニメーション][コラージュ]項目を選択して、それぞれフォトアルバムやGIFアニメーション、フォトコラージュを作成できるほか、[ストーリー]項目を選択すると、“ビジュアルストーリー”を作成可能。“ビジュアルストーリー”には、選択した写真のほか、表紙や地図などが挿入され、コメントを書き込んで絵日記風に仕上ることができる。
また、Googleの「Nexus」シリーズなどの一部機種では、複数の写真・動画にBGMや特殊効果を加えて、ショートムービーを作成することも可能だ。作成したフォトアルバムや“ビジュアルストーリー”、ショートムービーは、[フォト]画面を左へフリックして表示される[コレクション]画面で閲覧できる。
なお、“Google フォト”では、オンラインストレージに写真を保存していくことで、補正・加工した写真や、フォトコラージュ、GIFアニメーション、ショートムービーといったコンテンツが自動で作成されることも特徴になっている。自動作成が行われるとプッシュ通知され、[フォト]画面を右へフリックして表示される[アシスタント]画面にコンテンツが一覧表示される。各コンテンツの左下にある[ライブラリに保存]をタップすると、コンテンツが保存され、[フォト]画面や[コレクション]画面で閲覧可能になる。
- 【著作権者】
- Google Inc.
- 【対応OS】
- Android 4.0以降
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.0.0.94391081(15/05/28)
- フォト - Google Play の Android アプリ
- https://play.google.com/store/apps/details?id=com.google.android.apps.photos
- フォト - Google フォト
- https://photos.google.com
- Google Japan Blog: 毎日の写真をもっと楽しく、美しく。「Google フォト」公開
- http://googlejapan.blogspot.jp/2015/05/google_29.html