杜のAndroid研究室

第252回

Microsoftの画像処理技術を活用したアプリを2本紹介

スキャナーアプリ「Office Lens」、タイムラプス作成アプリ「Microsoft Hyperlapse Mobile」

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、Androidのカメラを活用するMicrosoft製アプリ「Office Lens」「Microsoft Hyperlapse Mobile」の2本に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

文書をスキャンしてテキストで検索可能にする「Office Lens」

「Office Lens」

 「Office Lens」は、紙の文書やホワイトボードを端末のカメラで撮影して画像保存できるスキャナーアプリ。撮影した画像は端末内のほか、Microsoftのオンラインストレージサービス“OneDrive”などに保存でき、PDFファイルやWordファイルに変換することも可能。また、OCR機能により文書内のテキストを抽出して検索することもできる。

 本アプリを起動するとファインダー画面が表示され、画面下部の[シャッター]ボタンのタップで撮影を行える。紙の文書やホワイトボードをカメラで捉えると、輪郭が自動認識されてファインダー画面に白枠で表示され、確認しながら撮影できるのが特徴。撮影すると、自動認識された範囲のみが切り抜かれ、傾きや歪みが補正された画像をプレビュー画面に表示できる。なお、ファインダー画面では、右上に表示されるスキャナー型ボタンをタップして文書またはホワイトボードに適した撮影モードに切り替えたり、[フラッシュ]ボタンをタップしてフラッシュのON/OFF/オートを切り替えることも可能だ。

 撮影した画像が表示されるプレビュー画面では、画面上部の[切り抜き]ボタンから文書などの輪郭を手動で指定して、切り抜きや傾き・歪み補正をやり直すことができる。また、撮影モードをあとから変更して、画像の色合いを調整することも可能。

画面右上のスキャナー型ボタンから撮影モードを切り替えることが可能
文書の範囲を自動認識し、傾きや歪みを補正した画像をプレビュー画面に表示できる

 プレビュー画面下部の[保存]ボタンをタップすると、保存画面が表示され、画像の保存先を複数から選択可能。端末内または“OneDrive”にJPEG画像として保存できるほか、画像をWordまたはPowerPoint、PDFの文書ファイルに変換した上で“OneDrive”に保存することもできる。また、Microsoftのオンラインメモサービス“OneNote”のメモとして画像を保存することも可能。

 なお、“OneDrive”や“OneNote”に保存した画像または文書ファイルは、OCR機能によって文書内のテキストが抽出されており、“OneDrive”上でテキストを使ってファイルを検索したり、抽出されたテキストをコピーすることもできる。なお、編集部で試用したところ、日本語のテキストが違う文字列として認識されることも多く、すべてのテキストが正確に抽出されるわけではない。あくまでファイル検索を補助する機能のひとつと言えそうだ。

スキャンした画像をWordファイルやPDFファイルに変換して“OneDrive”に保存したり、“OneNote”のメモとして保存できる
OCR機能により文書内のテキストが抽出され、“OneDrive”のアプリ上などでテキストを使ってファイルを検索可能

 このほか、ファインダー画面の右上にある[…]ボタンのメニューで[インポート]項目を選択すると、端末内に保存してある写真をインポートして、切り抜きや補正を行うことが可能。また、[…]ボタンのメニューの[解像度]項目からは、撮影する画像の解像度を変更することができる。

「Office Lens」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
端末により異なる
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
16.0.4201.1016(15/07/13)

タイムラプス風の早送り動画を作成できる「Microsoft Hyperlapse Mobile」

「Microsoft Hyperlapse Mobile」

 「Microsoft Hyperlapse Mobile」は、一定間隔で撮影された写真をつなぎ合わせた“タイムラプス”のような早送り動画を作成できるアプリ。その場で動画を撮影して早送り動画に加工できるほか、端末内の既存の動画を元に早送り動画を作成することも可能だ。

 動画を撮影するときは、起動画面の右側にある[RECORD]ボタンをタップして、カメラを起動しよう。ファインダー画面の右端にある赤色の[録画]ボタンをタップすると録画を開始でき、画面左下では実際の撮影時間と共に、4倍速で加工した場合の再生時間を確認可能。動画を撮り終えたら、画面右端の[停止]ボタンをタップして録画を停止でき、映像の処理が行われたあとでプレビュー画面が表示される。

 プレビュー画面では、画面下部のスライダーを左右にドラッグして、動画の再生速度を1倍から最大32倍で指定でき、早送り動画をリピート再生で確認することができる。プレビュー画面右上のチェック型ボタンをタップすれば、早送り動画を端末内に保存可能。次に表示される画面の左下にある[SHARE]ボタンをタップすると、SNSアプリやメールアプリなどを起動して早送り動画を共有することができる。

画面右側の[RECORD]ボタンをタップすると、カメラを起動して動画を撮影可能
撮影した動画の再生速度を1倍から32倍で指定して、映像処理できる

 なお、撮影前のファインダー画面では、画面左上の[カメラ切り替え]ボタンをタップし、インカメラでの撮影に切り替えることも可能。また、その下の[フラッシュ]ボタンをタップすると、端末背面のフラッシュを常時ONにしたまま動画を撮影することができる。

 端末内に保存してある動画を使って、タイムラプス風の早送り動画が作成できるのが本アプリの特徴であり、起動画面の左側にある[IMPORT]ボタンから動画をインポート可能。続いて表示されるトリミング画面で動画の使いたい範囲の始点と終点を指定でき、次に速度を指定して、早送り動画に加工することができる。

 なお、早送り動画の末尾には、本アプリで作成したことを示すクレジットが自動挿入される。

画面左下の[SHARE]ボタンから作成した早送り動画を共有できる
端末内の動画をインポートし、始点と終点を指定して、早送り動画に加工できる
「Microsoft Hyperlapse Mobile」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Android 4.4以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.5.5681.32816(15/07/23)

(ライターズハイ:鈴木 友博)