#モリトーク
第110話
単体でも魅力的な「M+ FONTS」
(2014/8/19 15:36)
本コラムでもお馴染みの日本語フォント「M+ FONTS」はこれまで主に、派生フォントを制作するための素材として取り上げてきた。そして、オープンソースフォント「Source Han Sans(源ノ角ゴシック)」が登場した今、「Mgen+」のように両フォントを合成するなど、「M+ FONTS」への注目は再び高まることになるだろう。そこで今回は「M+ FONTS」をひとつのフォントとして掘り下げてみたい。
数年前の「M+ FONTS」は収録漢字がJIS第一水準に満たず、文書などに向かなかった。しかし現在は、JIS第一水準までの漢字を網羅し、JIS第二水準漢字の収録も進んでいる。そのため、単体で見た場合の「M+ FONTS」も十分に実用的であり、その価値は素材として使われたときに限らない。
「M+ FONTS」は無制限に無料というライセンスで広く知られているが、豊富なバリエーションのデザインもそれ以上に魅力的だ。そのデザインは大きく4種類に分かれ、仮名文字の違いが“M+ 1”“M+ 2”と命名されている。どちらも基本的な部分を共有しつつ、“M+ 1”は懐が広くポップな印象、“M+ 2”がシャープでモダンな雰囲気に映る。
また、英数字も“M+ P”と“M+ C”の2種類が提供されており、前者が仮名文字の“M+ 1”、後者が“M+ 2”に近いコンセプトだと言える。これらを組み合わせた4種類のデザインがそれぞれ7段階のウエイトに対応するほか、英数字には別途、等幅用のデザインも用意されているので、用途や好みに合ったものを見つけられるはずだ。
- M+ FONTS
- http://mplus-fonts.sourceforge.jp/
- M+ OUTLINE FONTS | DESIGN
- http://mplus-fonts.sourceforge.jp/mplus-outline-fonts/design/