週末ゲーム

第541回

魔法少女シューティングゲーム「まじかるシーニャ」

3種類の魔法と使い魔を駆使してステージクリアを目指せ!

 『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームの中から、編集部がピックアップした作品を毎週紹介していく。今回は、魔法少女を操り、3種類の魔法と使い魔を駆使して戦う2D横スクロールシューティングゲーム「まじかるシーニャ」を紹介しよう。

盗まれたクリスタルを求め、魔法少女は飛んでいく

盗まれたクリスタルを追う魔法少女“シーニャ”を操るシューティングゲーム
ボス前に挿入されるちょっととぼけた感じの会話も見どころ

 「まじかるシーニャ」は、全5ステージのクリアを目指す2D横スクロールシューティングゲーム。通常ショットに加えて、攻撃方法の異なる3種類の魔法と敵の攻撃を封じる使い魔を駆使し、激しい敵弾とステージ内に散りばめられたトラップを回避しながら進んでいく。可愛らしい魔法少女が主人公だが、ゲームの難易度は高め。どの魔法を使えばダメージを受けずに進めるか、どのタイミングで使い魔を放つのが効果的かなど常に考える必要があり、ふんわりとした雰囲気からは想像つかないほどに、やり応えのあるゲームとなっている。

 プレイヤーが操るのは、魔法学校の魔法使い科に通う少女“シーニャ”。ある日、担任のノルミィ先生の魔法クリスタルがシーニャの不注意で盗まれてしまう。同じ学校の魔動機科の生徒達がクリスタルを盗んだという情報を掴んだシーニャは、まずは魔動機科の一人である“マリナ”のところへ向かうことに……というストーリーだ。ボスは基本的に魔動機科の生徒となり、戦う前のシーニャとの会話も見どころとなっている。

 操作はゲームパッドやキーボードに対応しており、キーボードでの操作は、カーソルキーで自機の移動、[Z]キーでショットの発射、[X]キーで使い魔を飛ばす、[C]キーで魔法の切り替え、[Z]キーと[X]キーの同時押しで魔法の発射となっている。ショットは押しっぱなしで連射が可能なほか、使い魔に関しては、カーソルキーを押している方向に飛ばす“ストレート”、カーソルキーを押している方向と逆に飛ばす“リバース”からゲーム開始前に操作を選ぶようになっている。

 敵や敵弾に触れると画面左上のLIFEゲージが減っていき、ゼロになるとゲームオーバー。コンティニューは可能だが、到達したステージの最初からやり直しとなる。

3種類の魔法と使い魔の使い分けが攻略のカギ

使い魔に噛みつかれた敵は弾を出せなくなり、噛みついてる間はシーニャの魔法ゲージがアップ

 このゲームで最大の特徴となっているのが、3種類の魔法と使い魔の存在だ。使い魔はアンカーのように自機から発射され、敵にぶつけると噛みついて“ロック”状態となる。ロックされた敵は弾を発射できなくなるほか、ロック中は魔法を発射するのに必要な“魔法ゲージ”が徐々に溜まっていく。魔法ゲージは最大近くまで溜まると、通常ショットがパワーアップする効果もある。

 さらに、使い魔に噛みつかれた敵を倒すと、ロックによって封じた敵弾の量に応じて、魔法ゲージが大幅にアップするアイテムが出現。敵弾を画面中にばらまく耐久力のある敵が出てきたら、使い魔で弾の発射を封じてそのスキに周囲のザコ敵を一掃しつつ、魔法ゲージの回復も目指す、といったプレイスタイルが基本となる。難易度が高いだけに、この場面ではどの敵に、どのタイミングで使い魔を飛ばすのが一番いいのか覚えていくことが攻略の近道だ。

 魔法の使い分けも非常に重要だ。前方へと広範囲に飛ぶ“ウェーブ”は敵や地形を貫通するため、壁の裏側にいる敵やザコ敵が数多く出現したとき一気に倒すのに役立つ魔法だ。敵弾を一定数防ぎ、その後はカッターとなって前方へと飛んでいく“バリア”は敵弾が多い場所での回避に便利。地形を這う弾が上下に発射される“スター”は、狭い通路の上下に敵が登場する場所や縦方向への移動となる場所で活躍する。

ボスの攻撃はどれも強烈。一番激しい攻撃を放つ箇所に使い魔を投げよう
魔法は3種類。緑色は貫通力がありザコ敵を倒すのに便利な“ウェーブ”
黄色は地形を這う弾が上下に発射され、狭い通路での戦いに便利な“スター”
青色は敵弾を一定数防ぎ、カッターとなって前方へと飛んでいく“バリア”

 なんと言っても大切なのが、操作に慣れることだ。ハマりやすいのは、通常ショットを撃ちながら敵に使い魔を飛ばそうとしてキーを同時押ししてしまうと、魔法の発射になってしまう点。使い魔を飛ばすためにはショットのキーを離す必要があり、これに慣れるのが最初の難関と言える。これに加えて、状況に合わせて魔法の切り替えキーを押す必要もある。

 使い魔を飛ばして敵弾を封じつつ、通常ショットでザコ敵を倒して、さらにそのシーンに最適な魔法へ切り替える……と、3つのキーしか使わないのに混乱しやすい。魔法を使わないと敵の攻撃を切り抜けるのが非常に難しいシーンが多く、魔法ゲージの残量も常に気にしておきたいところだ。

使い魔は石像をずらして敵弾が飛ぶ場所を変えるなど、仕掛けの解除にも活躍

 このほか、ステージ攻略には使い魔を使ったパズル的な要素があるのも面白い。たとえば敵が通路を塞ぐレーザーを出しているときは、使い魔を噛みつかせてレーザーを止めるといった具合だ。また、使い魔には噛みついた物体を引っ張るという使い方もあり、狭い通路を通じて敵弾を流しまくってくる石像を使い魔でちょっとずらして、通路へと敵弾が流れないようにする、といったテクニックも必要となる。行く手を阻む物体が出てきたら、とりあえず使い魔の活用を考えてみるのも攻略のポイントだ。

 魔法少女が戦う可愛い見た目とは裏腹に、操作を身につけるのがまず大変ではあるが、使い魔と3種類の魔法をスムーズに使い分けられるようになると、非常に気持ちがいい。状況に合わせて魔法の切り替えも使い魔の発射も滑らかにできたときの達成感というか、“オレ凄い感”はかなりのモノ。これらをうまく駆使しないとクリアできない、絶妙なステージ構成になっているのもクリア時の快感につながっている。やり応えのある横スクロールシューティングを求めているなら、満足できる1本だ。

ソフトウェア情報

「まじかるシーニャ」
【著作権者】
ぽんぽこ雑貨店、ドド 氏
【対応OS】
Windows 7/8
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.00a(13/10/11)

(芹澤 正芳)