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Adobe、「Acrobat DC」「Acrobat Reader DC」をアップデート。29件の脆弱性を修正

新機能の追加や既存機能の拡張、不具合の修正などを含んだ定例アップデート

「Adobe Acrobat Reader DC」v15.023.20053

 米Adobe Systems Incorporatedは10日(現地時間)、「Adobe Acrobat DC」および「Adobe Acrobat Reader DC」の最新版を公開した。今回の更新は、新機能やセキュリティの強化、既存機能の拡張、不具合の修正などを含んだ定例アップデートとなっている。

 今回のアップデートでは手書きの署名をベースにデジタル署名を作成する機能が追加された。また、日付フィールドと画像フィールドが新たにサポートされたほか、ラジオボタンの使い勝手向上が図られるなど、PDFフォームを作成する機能が強化されている。これらの新機能は、主に「Adobe Acrobat DC」で利用が可能だ。

 なお、本バージョンでは脆弱性の修正も行われているので注意。

 同社が公開したセキュリティ情報(APSB17-01)によると、今回のアップデートで修正された脆弱性はCVE番号ベースで29件。Windows版およびMac版に影響し、深刻度は同社基準で4段階中最高の“Critical”とされている。

 更新プログラムの適用優先度はすべての製品で“2(30日程度以内を目安としたアップデートを推奨)”とされており、旧バージョンの製品を含め、なるべく早いアップデートが必要だ。それぞれの製品バージョンは以下の通り。

  • 「Acrobat DC」(Continuous)v15.023.20053(Windows/Mac)
  • 「Acrobat Reader DC」(Continuous)v15.023.20053(Windows/Mac)
  • 「Acrobat DC」(Classic)v15.006.30279(Windows/Mac)
  • 「Acrobat Reader DC」(Classic)v15.006.30279(Windows/Mac)
  • 「Acrobat XI」v11.0.19(Windows/Mac)
  • 「Reader XI」v11.0.19(Windows/Mac)

 なお、「Acrobat DC」「Acrobat Reader DC」は“Document Cloud”製品の一部として提供されており、機能追加と不具合の修正を逐次配信する“Continuous(連続トラック)”と、「Adobe Acrobat X」「Adobe Acrobat XI」までのように四半期ごとに1度アップデートを配信する“Classic(クラシックトラック)”という2つのリリーストラックで構成されている。一般的なエンドユーザーが同社のダウンロードセンターから入手しているのは“Continuous”版となる。

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