ニュース

「Firefox 157」が正式公開 ~UIとデザインを大幅に刷新、ここ数年で最大

分割表示に便利な新コンパクトモードを追加、脆弱性対処76件、「Amazon」は組み込み検索エンジンから削除

「Firefox」v157.0

 Mozillaは9月29日(米国時間)、デスクトップ向け「Firefox」の最新版v157.0をリリースチャネルで公開した。「Firefox 156」に続くメジャーバージョンアップで、コードネーム「Project Nova」と呼ばれていたビジュアル刷新が目玉となっている。

 このビジュアル刷新はここ数年で最大規模のもので、ツールバーやサイドバー、メニューだけでなく、ブラウザーのすみずみにまで及ぶ。統一したデザインシステムに基づいており、より柔らかで人間味のあるデザインを目指しているという。

 機能面では、以下の2点がハイライトとなる。

  • ライトとダークの両方を備えた新しい組み込みテーマ。ワンクリックで「Firefox」の見た目を変えられる
  • ツールバーとタブの間隔を詰めてWebコンテンツの領域を広げる、新しいコンパクトモード。画面の小さい端末や分割表示で役立つ
ライトとダークの両方を備えた新しい組み込みテーマ
[設定]-[外観]の「ウィンドウの密度」を[コンパクト]に。[標準]や[タッチ]に比べ、コンテンツの領域を広くとることができる

 また、新しいサイドバーがすべてのユーザーで有効となる。「about:config」画面にある「sidebar.revamp」フラグを「false」にすれば古いサイドバーへ戻すこともできるが、このフラグが利用できるのは2027年末までだ。また、古いサイドバーでは縦型タブを利用できない。

古いサイドバー(上)と、新しいサイドバー(下)。「about:config」の「sidebar.revamp」フラグで切り替えられるが、これが利用できるのは2027年末まで

 そのほかの新機能・変更点は以下の通り。不具合の修正も多数行われている。

  • 「WebRTC」のビデオ通話で、対応するデバイスではAV1のハードウェアデコードを利用できるように。従来は常にソフトウェアでデコードしていた
  • 暗号化キーを記録するよう設定されている場合に、サイト情報パネル(アドレスバーの盾アイコン)と設定画面で警告を表示。PC上のほかのソフトが暗号化されたWeb通信を読み取れる可能性があることを知らせる
  • 「Firefox Suggest」によるアドレスバーの候補表示が、オーストリア、ベルギー、チェコ、デンマーク、フィンランド、ハンガリー、アイルランド、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スペイン、スウェーデン、スイスでも利用可能に
  • [Tab]キーを押すと、検索エンジンのボタンで止まらずアドレスバー・検索バーのテキスト入力欄へ直接フォーカスが移るように。ボタンは[Shift]+[Tab]キーで選択できる
  • 「Amazon」が組み込みの検索エンジンから外された。検索設定でカスタム検索エンジンとして追加することは可能
  • Webページのalert()/confirm()/prompt()ダイアログ、カラーピッカーと日付ピッカー、フォームのオートコンプリートが、ページのライト/ダークの配色に合わせて表示されるように

 開発者向けには、「@supports」で「at-rule()」関数がサポートされ、特定のアットルールにブラウザーが対応しているかを判定できるようになった。CSSの「overscroll-behavior」プロパティも「chain」値をサポートする。

 セキュリティ関連の修正は、Android版固有の問題を含め、公式アドバイザリー全体でCVE番号ベースで76件。深刻度の内訳はMozillaの基準で、4段階中2番目の「High」が38件、3番目の「Moderate」が29件、最低の「Low」が9件となっている。深刻度「Critical」の脆弱性修正は含まれていないが、できるだけ早いアップデートが望ましい。

 なお、同日付けで企業向けの延長サポート版「Firefox ESR」(153.4/140.17/115.42)でもセキュリティ修正が行われている。利用中の場合は更新を怠らないようにしたい。

 デスクトップ版「Firefox」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 10/11に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。