レビュー
最弱主人公がギャルゲースキルでRPGを攻略!?「GAMER WARS EP1 ~ギャルゲーマーな俺はRPG世界で勇者になれない~」
可愛くて強い女の子達の力を借りてクエスト攻略。テンポよく進行するRPG
2016年7月5日 06:05
「GAMER WARS EP1 ~ギャルゲーマーな俺はRPG世界で勇者になれない~」は、ギャルゲーマーの主人公が女の子とパーティを組んで仮想世界を冒険するRPG。Windowsに対応するフリーゲームとして公開されており、ふりーむ!からダウンロードできる。
本作の舞台となるのは、ゲーマーNo.1を決めるために作られたVR MMORPG“イザヴェルオンライン”。さまざまなゲームのトッププレイヤーが元のゲームの能力とスキルを引き継ぐ形で集められ、魔王を討伐した者が優勝となる大会が開催されている。
主人公の少年“テツ”も大会参加者のひとりだが、彼が得意とするのは“ギャルゲー”。ステータスは一般高校生レベル、攻撃スキルは皆無という戦闘面では最弱レベルの主人公だが、女の子を“攻略”し、その力を借りて各種クエストを“攻略”していくというのが本作のポイントだ。
女の子の攻略時は、テツが過去にプレイしたギャルゲーから引き継がれたスキル“比翼連理モード”が発動。適切な会話のテーマや選択肢を選んでいくことで好感度を上げ、最大になったら告白が可能となる。また、攻略済みの女の子とはいつでも指定の場所でデートが可能になるギャルゲースキル“デートコマンド”により、自宅や街などにワープ移動ができるという設定も面白い。
仲間になる女の子達は、各ゲームのトッププレイヤーということもありなかなかにしたたか。テツに攻略されたといっても、“ワープ機能を利用するため成り行きで”、“敵だったのがひとまず友達レベルに”など“主人公にメロメロ”からはほど遠く、戦闘であまり役に立たないテツはむしろパーティ内で肩身が狭い。ヘタレなりに頑張るテツと仲間達の掛け合いがメインシナリオや移動中のチャットイベントで軽妙に描かれる、コメディ色の強い作品となっている。
戦闘はターン制のコマンド選択型。テツはサポートに徹し、攻撃は主に女の子が行う形だ。女の子達はそれぞれ元になったゲームで培った専用スキルを最初から複数持っており、さまざまな状態異常や“分身による5回行動”といった特殊能力を活用して戦う、適度に戦術性のあるバトルを楽しめる。
エンカウント方式はシンボルエンカウント。クエストの達成でも経験値が入るほか、プレイヤーキラーとして賞金がかかっているプレイヤーを倒して一気に経験値とお金を稼ぐこともできるため、ザコ戦による経験値稼ぎは不要で進行はテンポがよい。
本作は序章的な位置付けの“EP1”として公開されており、プレイ時間は1時間程度。現時点では比翼連理モードを使う場面も限定的で、コンセプトに対し実装面ではやや物足りない面も感じるが(実際、公式サイトに掲載されている開発後記によると構想はあったが実装を見送ったシステムもあるようだ)、可愛いくて強い女の子達とテンポよく冒険を楽しめるという内容には光るものを感じる作品だ。EP2以降のさらなる展開にも期待したい。
ソフトウェア情報
- 「GAMER WARS EP1 ~ギャルゲーマーな俺はRPG世界で勇者になれない~」
- 【著作権者】
- らふげーむ 氏
- 【対応OS】
- Windows(編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.01(16/06/30)