杜のAndroid研究室

第263回

12種類の測定ツールをまとめたアプリ「Multi Measures」

タイマー/ストップウォッチ・騒音計・地震計・水平器・定規などを備える

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、日常生活のさまざまな場面で役立つ12種類の測定ツールを搭載したアプリ「Multi Measures」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

時間や騒音、磁気、傾き、長さなどを測定できるツール集

「Multi Measures」
複数のタイマーを登録して、同時並行でカウントダウンできる

 「Multi Measures」は、タイマー/ストップウォッチや騒音計、地震計、水平器、定規など、12種類の測定ツールを搭載したアプリ。タイマーやストップウォッチで時間を計測できるほか、スマートフォンに搭載されたさまざまなセンサーを活用して、騒音や振動、磁気、傾きなどを測定することができる。また、スマートフォンの画面を定規や分度器として使って、長さや角度を測定することも可能だ。

 起動画面下部には円形のメニューが表示されており、メニューをドラッグで回転させ、使いたいツールのアイコンが最上部にきたときに、中央の[OK]ボタンをタップすることで各ツールを起動可能。なお、各ツール画面の右上にある[閉じる]ボタンをタップすれば、ツールを終了して、起動画面に戻ることができる。

 まず、“タイマー”ツールでは、5つのタイマーを登録して、すばやくカウントダウンを開始でき、複数タイマーを同時並行でカウントダウンすることも可能。各タイマーをタップし、表示されるメニューから時間を選択して登録できるほか、時・分・秒を上下にスワイプして数値を変更することができる。また、画面右上の[COUNT DOWN]ボタンをタップすると、“カウントアップ”モードに変更でき、複数タイマーでカウントアップすることも可能だ。

 一方、“ストップウォッチ”ツールでは、画面左上のボタンをタップして、“ラップ”モードと“スプリット”モードを切り替え、運動時間などの計測を行える。“ラップ”モードでは、トラック1周ごとの所要時間などをラップタイムとして記録でき、“スプリット”モードでは、任意の地点における経過時間を記録していくことが可能。計測したタイムをメール送信できる機能も備えている。

 また、楽器練習時にリズムを把握できる“メトロノーム”ツールも利用可能。画面下部のダイヤルでテンポを指定できるほか、“3/4”や“1/2”などの拍子を選択したり、“連符”の設定も行える。画面右下の[再生]ボタンをタップし、音と画面の点滅でリズムを把握できるほか、設定したパターンを登録して、すばやく呼び出すことも可能だ。

“ストップウォッチ”ツールでは、“ラップ”モードと“スプリット”モードを切り替えて運動時間などを計測可能
テンポと拍子を設定して、音と画面の点滅でリズムを把握できる“メトロノーム”ツール

センサーを活用して、スマートフォンを騒音計や地震計に

 マイクやセンサーを活用して、周囲の状況を測定できるのが“騒音計”“地震計”“磁気計”“コンパス”の4つのツールだ。“騒音計”ツールを起動すると、周囲の音を端末のマイクで収集して、騒音レベルをデシベル単位で測定可能。画面中央のメーターと下部の数字で現在値や最大値を把握できるほか、騒音レベルの推移をグラフでも確認できる。グラフ部分をタップすれば、騒音レベルの推移をCSVデータでとしてメール送信することが可能だ。

 “地震計”ツールでは、XYZの3方向の揺れを測定して、グラフを記録可能。画面左上の[アラーム]ボタンをタップすると、3秒間のカウントダウンのあとにアラームが設定され、大きな揺れを検知すると警告音が鳴る。たとえば、他の人がスマートフォンを持ち去るのを防ぎたいときに役立ちそう。また、画面右下の[X][Y][Z]ボタンをタップして、各方向の揺れの検知を無効化できるほか、グラフ部分をタップしてデータをメール送信することも可能。

周囲の騒音レベルをデシベル単位で測定でき、推移のデータをメール送信できる
“地震計”ツールでは、端末のXYZ方向の揺れを測定して記録できる

 このほか、“磁気計”ツールでは、周囲の“磁束密度”を測定してグラフ表示でき、強い磁束密度を検知すると、音が鳴ると共に画面が赤く変化して、検知を把握することができる。また、“コンパス”ツールでは、画面にコンパスを表示して方角を確認したり、現在地の緯度・経度を把握できるほか、コンパス中央のボタンをタップして「Google マップ」を起動することが可能だ。

周囲の磁束密度を測定し、音と画面の変化で通知する“磁気計”ツール
画面にコンパスを表示して方角を確認できるほか、現在地の緯度・経度も把握可能

日曜大工などに役立つ水平器や定規、分度器のツールも搭載

 日曜大工で組み立てた家具などの水平を確認できる水平器は、“SURFACE LEVEL”“SPIRIT LEVEL”の2種類のツールを搭載。いずれも本物の水平器のようなインターフェイスになっており、端末の傾きに応じて移動するオレンジ色の泡が中心に来るかどうかで水平を確認可能。“SURFACE LEVEL”ツールは全方向の水平や傾きを測定できる丸型の水平器、“SPIRIT LEVEL”ツールは1方向の水平や傾きを測定できる筒状の水平器となっている。

全方向の水平や傾きを測定できる丸型の“SURFACE LEVEL”ツール
1方向の水平や傾きを測定できる筒状の“SPIRIT LEVEL”ツール
“下げ振り”では、対象物にスマートフォンを重ねて、垂直かどうかを確認可能

 また、棚の側板などの垂直を確認できるツールが“下げ振り(PLUMB BOB)”ツールだ。上部から垂れ下がった錘の先端が、下部にある円の中心を指し示すかどうかで垂直を確認できるという工具を再現しており、対象物にスマートフォンを重ねて垂直を測定可能。画面左側に表示される円で先端の位置を確認でき、先端が中心に来ると音が鳴る仕組み。

 このほか、スマートフォンの画面に目盛りを表示して、長さを測定できる“定規”ツール、角度を計測できる“分度器”ツールも利用可能。“定規”ツールは、センチメートルやインチといった2種類の単位の目盛りを同時表示でき、単位をピクセルなどに変更することも可能だ。

スマートフォンの画面に目盛りを表示して、長さを測定できる
スマートフォンの画面を使って角度を測定できる“分度器”ツールも搭載
「Multi Measures」
【著作権者】
SkyPaw Co.,Ltd
【対応OS】
Android 3.0以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.3.3(15/09/28)

(ライターズハイ:鈴木 友博)