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Live2D、イラストをそのままのタッチで動かす「Cubism 3」「Euclid 1」を正式リリース

「Cubism 3」は2年半の歳月をかけて再開発。「Euclid 1」は3DゲームやVRに最適

「Live2D Cubism 3」および「Live2D Euclid 1」を正式公開

 (株)Live2Dは26日、アニメーション制作ツール「Live2D Cubism 3」およびモデル制作ツール「Live2D Euclid 1」を正式公開した。現在、同社のWebサイトからダウンロード可能。有償のPRO版を「Cubism」は最大42日間、「Euclid」は最大90日間無償で試用できる。

 「Live2D Cubism」は、一枚の原画イラストから立体的なアニメーションを作成できるツール。中割を描いたり、3Dモデルを制作しなくても、精細な原画が一枚あれば、それをそのままのクオリティで自在に動かすことができる。作成したアニメーションモデルはムービーやゲームなどに利用することも可能で、国内外で200を超える商業作品で採用されているという。対応OSは、WindowsおよびMac。

2年半の歳月をかけて再設計された「Cubism 3」

 最新版となる「Cubism 3」は、2年半の歳月をかけて一から再開発されており、表現力と効率性が大きく向上している。また、ユーザーインターフェースも作業中の画面の切り替えが極力発生しないデザインを目指して再設計。アニメーションを確認しながらモデリングの調整を行うといった、シームレスなワークフローを実現している。

 さらに将来バージョンでは、髪の毛をモデルの動きに合わせて自然に動かすための物理演算機能も導入される予定だ。

Live2D Cubism 3 - 開発者 Interview

 一方、「Live2D Euclid」は複数の原画イラストを組み合わせて3Dモデルを制作することに主眼が置かれている。一枚の原画をもとにモデリングを行う「Cubism」では最適な表現範囲が左右40度程度に限られてしまうが、複数の原画を用いる「Euclid」ならば上下左右すべての角度に対応することが可能だ。

「Live2D」の技術を3DゲームやVRにもたらす「Euclid 1」

 「Euclid 1」は、頭部を原画イラストから独自技術で生成し、体の部分を3Dモデルで実現する。そのため、「Live2D」シリーズの特徴である作画のタッチを活かした繊細な表情・仕草と、既存の3Dのノウハウを生かしたダイナミックな体の動きを同時に表現することが可能。3DゲームやVRコンテンツへの活用が期待される。

Live2D Euclid 1 - 「作画」して生み出す、新次元の3D表現

 なお、編集ソフト「Euclid Editor」は64bit版のWindows 7/10に対応している。ソフトウェア開発キット「Live2D Euclid SDK for Unity」は「Unity 5.4」以降が必要で、Oculus、PS4/PSVR、Android、iOSへの出力をサポートしている。ただし、Oclusを利用する場合はWindows 8.1以降が必要。

 ライセンス料金は、個人ユーザーの場合で「Cubism 3 PRO」が月額1,190円、「Euclid 1 PRO」が月額1,580円から(いずれも税抜き)。「Cubism 3」に関しては、無償版の「Cubism 3 FREE」も提供される予定だ。

ソフトウェア情報

「Live2D Cubism」
【著作権者】
(株)Live2D
【対応OS】
64bit版のWindows 7/8.1/10、Mac OS X 10.10以降
【ソフト種別】
ダウンロード販売(個人ユーザーの場合で月額1,190円(税別)から、42日間試用可能)
【バージョン】
3.0.00(17/04/26)
「Live2D Euclid」
【著作権者】
(株)Live2D
【対応OS】
64bit版のWindows 7/10
【ソフト種別】
ダウンロード販売(個人ユーザーの場合で月額1,580円(税別)から、90日間試用可能)
【バージョン】
1.0.0.0(17/04/26)