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Google、“YouTube”でテロリズム対策を強化 ~4つのステップを導入してテロに対抗
技術への投資、専門家の参画、支持拡大と収益化の阻止、“Redirect Method”の4本柱
2017年6月20日 15:44
米Google Inc.は18日(現地時間)、動画共有サイト“YouTube”でテロリズムへの対策を強化する方針を明らかにした。同社はこれまでも対策を継続的に実施してきたが、昨今過激化・先鋭化の一途をたどるテロリズムに対して十分とは言えないという批判を受け、4つのステップを追加することを約束している。
まず、テロリズムを煽る動画を特定し、“YouTube”から排除するための技術を強化する。すでに同社はテロ関連動画を検出するためのビデオ分析モデルを投入しており、過去6カ月間に削除したコンテンツの50%はこのモデルの活躍に依っている。今後もより多くのエンジニアリングリソースを投入し、最新の機械学習研究を応用した新しい“コンテンツ分類器”を開発することで、テロ関連コンテンツの特定と削除を迅速に行うとしている。
2つ目として、テクノロジーだけに依存せず、専門家の参画を拡充させる。コンテンツが報道を目的としているのか、テロリズムへの扇動を目的としているのかは微妙な問題で、人間の専門家が果たすべき役割は依然として大きい。同社は“YouTube”の“Trusted Flagger Program”を拡大し、差別的発言、自傷、テロなどの問題に取り組む専門家の知識を活用する考えだ。
3つ目に、Googleのポリシーに明確に違反していないとして見逃されていた動画に対しても、より厳しい姿勢で取り組む。たとえば宗教的な呼びかけや扇動を行ったり、特定の思想を排他的に称揚する動画がこれに当たるが、将来的にはこうした動画の再生前に警告が挿入されるようになるため、支持の拡散や収益化が難しくなる。
最後に、先鋭化に対抗する“YouTube”の役割を拡大させ、Googleと同じAlphabet傘下のJigsaw社が取り組んでいる“The Redirect Method”を欧州全域へ拡大する。ISISなどの過激派が展開している新兵募集のオンライン広告は、応募を思いとどまらせる反テロリズムの動画広告へリダイレクトされるようになる。