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“Windows Subsystem for Linux”が正式版に ~今秋公開の「Fall Creators Update」で
ベータから脱し、Windowsの正式な機能へ
2017年7月31日 09:04
米Microsoft Corporationは28日(現地時間)、これまでベータ版として提供していた“Windows Subsystem for Linux”を、今秋リリースされる予定の「Windows 10 Fall Creators Update」で正式提供する方針を明らかにした。最近リリースされた「Windows 10 Insider Preview」Build 16251では、[Windows の機能]ダイアログにおける“WSL”の表記から“Beta”という記述が削除されていることが確認できる。
“Windows Subsystem for Linux(WSL)”は、仮想マシンを利用せずにLinuxをWindowsで動作させる仕組み。Linuxのコマンドラインツールはもちろん、LinuxからWindowsのファイルシステムへアクセスしたり(その逆は不可)、WindowsのコマンドラインからLinuxプロセスを起動することが可能。あくまでも対話型コマンドラインでの利用が前提とされており、Webサーバーやデータベースサーバーの利用や、GUIアプリケーションの実行は考慮されていないが、開発や基本的な運用には役立つ。
リリース当初の“WSL”はあくまで開発者向け機能とされており、利用するにはあらかじめ“開発者モード”を有効化する必要があった。しかし、「Windows 10 Insider Preview」Build 16215ではこの制限が撤廃されるなど、機能の成熟に伴い、開発用途以外の利用を促す動きもみられる。「Windows 10 Fall Creators Update」ではWindowsの正式な機能へ昇格すれば、“WSL”の普及がより一層進みそうだ。
なお、「Windows 10 Fall Creators Update」では“ストア”から入手した「Ubuntu」「SUSE」「Fedora」を実行できるようになる予定。すでに「Ubuntu」と「SUSE」は“ストア”から入手できる。