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「Windows Server」が“Windows Subsystem for Linux”に対応 ~Insider Preview Build 16257

「Cygwin」や仮想マシンに代わる、Linuxツールを利用するための第3の方法

公式ブログ“Windows Experience Blog”

 米Microsoft Corporationは8日(現地時間)、「Windows Server」のプレビュービルド「Windows Server Insider Preview」Build 16257を公開した。本ビルドでは“Windows Subsystem for Linux”が新たにサポートされている。

 “Windows Subsystem for Linux(WSL)”は、仮想マシンを利用せずにLinuxバイナリをWindows上で直接動作させる仕組み。クライアントOS「Windows 10」で開発者向けに先行実装された機能だが、バージョンを重ねるにつれ安定性を増し、次期大型アップデート「Windows 10 Fall Creators Update」では管理者向けにも推奨できる正式版として提供される予定。サーバーOSへの導入も期待されていた。

 「Windows Server」でもLinuxのコマンドラインツールを利用したいというニーズは高いが、従来は「Cygwin」などのツールを導入するか、仮想マシンでLinuxを利用するしかなかった。しかし、前者は移植されていないツールや互換性のないライブラリが利用できない。また、後者も統合性の面で問題を抱えており、システムに密接したオペレーションには適していない。しかし、“WSL”ならばWindows環境で直接Linuxバイナリ(ELF64)を実行できるため、これらの問題を同時に解決することができる。

 ただし、“WSL”はあくまでも対話型コマンドラインでの利用が前提とされているので注意。サービスやデーモンをバックグラウンドタスクとして永続的に実行するといったシナリオはサポートされていない。