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The Document Foundation、「Writer」のコメント関連を強化した「LibreOffice」v4.3
「Calc」では数式内のセルの位置を表す文字列と該当セルが同じ色で表示されるように
(2014/7/31 17:25)
The Document Foundationは30日、「OpenOffice.org」から派生したオープンソースのオフィス統合環境「LibreOffice」の最新正式版v4.3.0を公開した。最新版の主な変更点は、ワープロソフト「Writer」のコメント関連機能を強化したこと。
たとえば、付加したコメントをPC上の表示と同じように文書の右余白へレイアウトして印刷できるようになった。コメントを余白へ印刷するには、印刷ダイアログの“コメント”プルダウンリストで[マージン内の位置]項目を選択して印刷すればよい。
さらに、コメントの書式設定をまとめて行えるようになった。コメントの書式は、コメントの右クリックメニューで[すべてのコメントの書式]項目を選択すると現れるダイアログから行え、フォントの種類やサイズ、色、装飾のほか、字間なども設定可能。
このほか「Writer」では、画像をドラッグしてリサイズした際のデフォルト動作が縦横比を保ったリサイズに変更され、縦横比を無視したリサイズは[Shift]キーを押しながらドラッグする仕様になった。また、文書内に異なるレイアウトを挿入できる“フレーム”のサイズを比率で指定する際には、全体に対する比率か段落に対する比率かを選択可能になったほか、DOCX文書をインポートする際に進捗バーが表示されるなどの変更が施されている。
表計算ソフト「Calc」では、セルの値を参照した数式が入力されているセルをダブルクリックした際に、セルの位置を表す“A1”“C2”といった文字列と、該当するセルの枠が同じ色で強調表示されるようになった。これにより、数式に代入されるセルがどこにあるのかが直感的にわかりやすくなっている。また、複数のセルを選択した際に選択したセルの行と列の数をステータスバーへ表示できるようになった。
プレゼンテーションソフト「Impress」と図表作成ソフト「Draw」では、“glTF”形式の3Dモデルを取り込むことが可能になった。取り込んだ3Dモデルにアニメーションの情報が含まれる場合には、「Impress」「Draw」上でアニメーション表示させることも可能。3Dモデルの取り込みは、[挿入]-[オブジェクト]メニューの[3Dモデル]項目から行える。
またステータスバー右側に、スライドを現在のウィンドウサイズに合わせて自動でズームできるボタンが追加された。
全般的な変更点としては、DOCX/XLSX/PPTX形式の「Microsoft Office」との互換性がさらに高まった。そのほかにも、多数の機能向上や仕様変更などが施されている。
本ソフトは、Windows XP/Vista/7/8に対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在同社のWebサイトや窓の杜ライブラリからダウンロードできる。
ソフトウェア情報
- 「LibreOffice」
- 【著作権者】
- LibreOffice contributors
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7/8
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 4.3.0(14/07/30)