レビュー
スタンダードな本格RPGをiPhoneで手軽に。ノンフィールド・ATBバトルが特徴のハイファンタジー中編「星の数だけ物語」
レベルはなく一戦ごとにスキルツリーで成長。陣形効果が肝となる戦闘がアツい
2016年7月6日 15:36
「星の数だけ物語」は、iPhone/iPod touchでプレイできる一人用オフライン型のファンタジーRPG。iOS 9.2以降に対応しており、App Storeからダウンロードできる。価格は無料で、アプリ内課金も広告もない完全なフリーソフトとして公開されている。
物語の主人公は、棒術使いの少女フォルテ、王都で賞金稼ぎをしている女性剣士フレア、医者見習いで魔術も嗜む青年タウルの3人。ひょんなことから出会った3人は成り行きでパーティを組み、依頼解決や探索などの冒険を繰り広げていく。
ストーリーは章立てされており、拠点となる王都から各地へ赴くことで物語が展開。会話シーンと固定で発生する戦闘を繰り返すことによりゲームが進行するノンフィールド方式となっている。買い物の概念もなく、消費アイテムは基本的に王都帰還時に補充される形で、物語と戦闘に集中できるシンプルでテンポのよい作りだ。
戦闘はATBのコマンド選択型。特徴は戦闘中に変更可能な“陣形”のシステムだ。“方円の陣”なら防御力、“長蛇の陣”なら行動速度など6種類の陣形に応じてパーティ全員のステータスが上がるほか、陣形によって各メンバーが攻撃のターゲットになる割合が変化する。
また、経験値やレベルの概念はなく、キャラクターの成長は1回の戦闘ごとに1人1ポイントずつ手に入る“スキルポイント”を消費し、スキルツリーでスキルを習得・強化することで行う仕組みだ。習得も強化も1ポイントで1回行うことができるので、一戦ごとにキャラクターを徐々に成長させていくことができる。
戦闘難易度は比較的高めで、昔ながらの硬派なRPGという印象。攻撃力や防御力などはパッシブスキルにより向上するが最大HP/MPは最後まで変わらず、特にボス戦では適切な陣形変更やバフ・デバフの活用など戦術を駆使した戦いが重要となる。戦闘回数がシナリオで決まっており、スキルポイント稼ぎ用のフリー戦闘もないため、限られたスキルポイントでキャラクターをどう成長させていくかという戦略も重要だ。なお、主にストーリーを楽しみたいという場合は難易度を下げることも可能となっている。
スマホゲームとしてのUIは、必要な要素をすっきりとまとめつつクラシカルな格調高さも感じさせるもので、スキルツリー以外の操作は画面下部で完結するなどプレイしやすさに配慮されているのもポイント。キャラクターの豊かな表情や躍動感のある戦闘時の姿を描いたオリジナルのキャラクターグラフィックも見どころで、一部イベントには一枚絵も用意されている。
シナリオは、3人同士や街の人々とのコミカルな掛け合いを挟みつつも、魔法力の源となる“彩鉱石”や不死を求めて研究されているという“エルスの秘薬”をめぐる謎、そして王都に渦巻く陰謀をテーマにした王道のハイファンタジーに仕上がっている。それぞれの過去や因縁と向き合い、決意を試される展開も待ち受けており、英雄譚のような勇ましさに胸が熱くなるシーンも。プレイ時間は5~6時間ほどとしっかりとしたボリュームのある中編としてまとまっており、スマートフォンでも自分のペースでじっくりとRPGをプレイしたい、という方にぜひお勧めしたい作品だ。
ソフトウェア情報
- 「星の数だけ物語」
- 【著作権者】
- hoshigatari Project
- 【対応OS】
- iOS 9.2以降
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.0(16/06/26)