使ってわかるCopilot+ PC
第86回
人気のフリーソフトはSnapdragon Xにネイティブ対応しているのか? ARM64版ソフトを探してみた
2026年3月19日 17:32
Snapdragon XならARM64版を使いたい
本連載をご覧いただいている方の中には、Copilot+ PCをいち早く入手すべく、Snapdragon X搭載PCを購入した方もいらっしゃると思う。Arm版Windows 11には「Prism」と名付けられた強力なx64/x86エミュレーターが搭載されており、ほとんどのソフトウェアは問題なく動作する。
しかし、x64/x86版ソフトをエミュレートして動かす限り、パフォーマンスやバッテリー持続時間にも僅かながら影響はあるはず。どうせならARM64でネイティブ動作しているソフトを使いたい。発売から2年近く経ち、対応ソフトも増えているのではないかと思われる。
今回は弊誌「窓の杜」に収録されているフリーソフトの中で、ARM64対応しているものを探してピックアップしてみた。Snapdragon X搭載PCをお使いの方は、これらのソフトを使うと安心かつ効率的だ。
ダウンロードランキング上位10本の対応状況は?
まずは総合ダウンロードランキングのトップ10から確認していこう。改めて見ると、驚きと納得の混じるトップ10で面白い。リアルタイムで知りたい方はこちらから確認できる。
1位のメディアプレイヤー「VLC media player」は、公式サイトで「Windows ARM 64」を選択できる。macOS版やLinux版、Android版もあり、何でも使える安心感抜群のソフトである。
続いては3位のストレージ監視ツール「CrystalDiskInfo」。公式サイトを確認すると、対応アーキテクチャにARM64が含まれている。ダウンロードすると3つの実行ファイルが含まれており、「DiskInfoA64.exe」がARM64版の実行ファイルとなっている。
次は5位の解凍・圧縮ソフト「7-Zip」。弊誌のページビューで「Lhaplus」を抜いて1位になった話が出たばかりで、Windows 11が7z形式に標準対応した今も愛されている定番ソフトだ。こちらは公式サイトで「64-bit ARM64」版が個別に提供されている。
8位の音声編集ソフト「Audacity」は、公式サイトに「ARM64 installer」と「ARM64 zip file」が用意されている。ただしどちらもBeta版で、プラグイン機能がサポート外となっている。x64版ではIntel製CPUのNPUを活用できるプラグインもあるのだが、当然ながらそちらも現在は非対応だ。
9位のPDFビューワー「PDF-XChange Editor」は、公式サイトにて「ARM64 MSI Installer」が提供されている。旧バージョンとなる「PDF-XChange Viewer」も6位にランクインしているが、こちらは現在は開発が打ち切られており、「PDF-XChange Editor」への移行が推奨されている。
ということで、重複している「PDF-XChange Viewer」を除くと、9本中5本がARM64対応となっていた。非対応のものの中には既に更新終了しているものもあるので、なかなかの高確率で対応していると言えるだろう。
その他のフリーソフトもチェック
他のソフトも筆者が思いつくまま調べてみた。画像処理ソフト「GIMP」はARM64版同梱のインストーラーがあるほか、Microsoft Storeからも利用できる。
コミュニケーションツール「Discord」は、公式サイトでデスクトップ版のダウンロードを探ると、Windowsの項目に「ARM64」が入っている。主にゲーマーが使用しているツールだが、Snapdragon X搭載PCをサブ機として活用する際にも安心だ。
Webブラウザーは各社対応が早い分野だ。「Firefox」は公式サイトの最下部にある[カスタムダウンロードオプション]をクリックすると、「Windows ARM64/AArch64」のダウンロードが可能になる。
同じくWebブラウザーの「Opera」は、公式サイトの上部から[ブラウザ]-[ダウンロード]とたどると、「Opera for Windows」の項目に「ARM」が用意されている。
流行りのチャットAIはどうだろうか。「Claude」のダウンロード版は、「Windows(arm64)」が用意されている。ちなみに「ChatGPT」はストアアプリとして用意されている。
無料のオフィススイート「LibreOffice」は、公式サイトのダウンロードから「Windows(Aarch64)」が選べる。「Aarch64(AArch64)」は「ARM Architecture 64-bit」の略で、ソフトウェアの対応状況としてはARM64と同じ意味と見ていい。
これらはARM64対応なので特に安心して使用できる。もちろんx64/x86アプリも、ほとんどの場合は動作に問題はない。筆者も過去にまともに動作しなかったのはゲームくらいで、他で困ったことはほとんど記憶にない。
ちなみに『ChatGPTはARM64版を提供しないのか』と「ChatGPT」に聞いてみたところ、『ARMネイティブ対応の恩恵はUIレスポンスが中心なので、Webブラウザーで困らないケースが多い』との回答だった。WebブラウザーもARM64版があるから問題ないということだ。確かにそれはそうなのだが……。
もしSnapdragon X搭載PCでフリーソフトをお使いの場合は、現在も更新中のソフトならARM64版が新たに登場しているかもしれない。また問題なく使用できている場合も、実は標準のダウンロードだとx64版が選択されており、ARM64版の存在に気づいていないというパターンもある。この機会にソフトのバージョンをチェックしてみてはいかがだろうか。
1977年生まれ、滋賀県出身
ゲーム専門誌『GAME Watch』(インプレス)の記者を経てフリージャーナリスト。ゲーム等のエンターテイメントと、PC・スマホ・ネットワーク等のIT系にまたがる分野を中心に幅広く執筆中。1990年代からのオンラインゲーマー。窓の杜では連載『初月100円! オススメGame Pass作品』、『週末ゲーム』などを執筆。
・著者Webサイト:https://ougi.net/



























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