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スマホアプリで設定しただけじゃ不完全? Twitterで「動画の自動再生」を確実にOFFにするには

2015年6月から、Twitterのタイムラインに表示される動画は自動的に再生されるようになりました

 一般的に動画の自動再生は、ユーザビリティの観点からは悪手とされています。利用者の同意を得ないままの自動再生であればなおさらです。しかし動画の再生数を少しでも増やしたい運営側や、視聴のきっかけが欲しい撮影者の立場からすると、多少の不評はあっても自動再生はONにしておきたいというのが本音のようです。

 幸いにしてWebページに埋め込まれた動画の自動再生は、ここ数年でかなり減少してきたように感じます(単にFlashの利用率低下によるものかもしれませんが)。また、自動再生であっても音声は最低限ミュートしておく仕様が増えてきたのは、少なからず問題点が認識されている証拠と言えます。

 しかしSNSでは今なお、初期設定では動画の自動再生がONになっているケースが多く見られます。そればかりか、ユーザーが情報を入手しやすくなるという理由で、2015年になって動画が自動再生されるよう仕様を変更したTwitterのようなサービスもあります。当時はかなり話題になったので、よく覚えているという方も多いのではないでしょうか。ちなみに筆者の周りでは批判的な声ばかりで、好意的な意見は皆無だったと記憶しています。

Web版とiOS/Android版それぞれで設定変更が必要

 Twitterの動画自動再生は、音声こそミュート状態になっていますが、スマホの場合、端末の向きを変えて画面を横長に表示した瞬間ミュートが解除されて音声が流れるなど、ややトリッキーな仕様になっています。従来までと同じ、動画をタップして初めて再生される仕様に戻したい、しかし方法がよくわからないため仕方なくそのままにしている人も、少なくないのではないでしょうか。

 手持ちのスマホでこの動画の自動再生を止めるには、iOS/Android版のTwitterアプリの[設定とプライバシー]画面から[データ利用の設定]を開き、[動画の自動再生]オプションを[OFF]に変更します。これにより、タイムラインでの動画の自動再生が停止します。もしモバイル回線で通信料がかかることを理由に自動再生したくないだけで、Wi-Fi回線で表示している時は自動再生でも特に支障はないのであれば、Wi-Fi接続時のみ許可するという選択肢もあります。

iOS/Android版のTwitterアプリの[設定とプライバシー]画面から[データ利用の設定]を開き、[動画の自動再生]オプションを[OFF]に変更します

 設定は以上で完了です……と言いたいところですが、実はここに落とし穴が2つあります。ひとつは、こうしてスマホで行った自動再生OFFの設定は、PCで表示するWeb版(twitter.com)には反映されないということです。Web版で動画の自動再生を止めるには、Web版の設定画面を開いて[ユーザー情報]→[動画ツイート]に進み、[動画の自動再生]のチェックを外してやる必要があります。

PCで動画が自動再生されるのを止めるには、設定画面の[ユーザー情報]→[動画ツイート]で[動画の自動再生]のチェックを外します

 もうひとつの落とし穴は、iOS/Android版のTwitterアプリで変更した前述の設定は、ほかの端末に引き継がれないということです。そのため端末を複数所有している場合や、新しく端末を購入して新規にセットアップした場合は、それぞれであらためて設定を変更する必要があります。Twitterにおける個人設定のほとんどは、ログインした際にアカウントにひもづいた内容で上書きされますが、この動画の自動再生にまつわる設定については適用されないので厄介です。

 まとめると

  • 動画の自動再生は設定でOFFにできる
  • iOSアプリ、Androidアプリ、Web版はすべて個別に(端末ごとに)OFFにする必要がある

ということになります。これさえ覚えておけば、設定変更の手間はともかくとして、動画の自動再生でのイライラに、先手を打って対処できることでしょう。

山口 真弘

 テクニカルライター。PC周辺機器や電子書籍、電子辞書、ウェブサービスについてのハウツー記事をImpress Watch/ITmedia/CNETなどのWeb媒体に執筆。著書に『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)など。

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