いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel効率化】3日ごと、毎月10日、毎週月曜……コツコツ入力は面倒! エクセル時短テク3選

 Excel(エクセル)は、仕事や普段の生活で使う機会の多い、最も身近なアプリケーションのひとつです。しかし、「イマイチよくわからないまま使っている」「実は少し苦手……」という人も多いのではないでしょうか? この連載では、いまさら人に聞けないけど、知っていれば必ず役に立つ、Excelを使いこなすためのノウハウを紹介します。

規則性のある日付はExcelの機能で一気に入力できる

 「3日ごとの当番表を作りたい」「毎週決まった曜日に行うテストの予定表を作りたい」などというときに、日付を1つ1つ手作業で入力するのはとても面倒です。

 そこで今回は、Excelで規則性のある日付を一気に入力できる3種類の便利なテクニックを紹介します。

テクニック1 オートフィルで等間隔の日付を入力する

 1つ目は、ある間隔の2つの日付をセルに入力し、フィルハンドルをドラッグして残りの日付を入力するというテクニックです。

 ここでは例として、5/1に開始して3日ごとに行う清掃の当番表を作成してみましょう。

 まず、清掃の開始日である「5/1」をセルA3に、その3日目となる「5/4」をセルA4に入力します。スラッシュ形式で日付を入力したあとに[Enter]キーを押すと、セル上の表示はそれぞれ「5月1日」「5月4日」(①)に自動で変わります。

 次にセル範囲A3:A4をドラッグして選択(②)します。

 選択したセル範囲の右下に表示されるフィルハンドル(■)にマウスポインターを合わせると、マウスポインターが十字の形(③)に変わります。

 十字の形になったマウスポインターを下にドラッグ(④)すると、マウスポインターの右側に日付(⑤)が小さく表示されます。希望の日付が表示されるまで下にドラッグし続けましょう。

 ドラッグしたセル範囲に3日間隔の日付を入力できました(⑥)。

 フィルハンドル(■)を使って規則性のある連続データを入力できる機能は「オートフィル」と呼ばれ、今回のように等間隔の日付を入力するときや、連続した数値を入力するとき、セルをコピーするときなどに便利でよく使われます。

テクニック2 オートフィルオプションで毎月の特定の日付を入力する

 2つ目は、オートフィルのオプション機能を使って「毎月10日」など月単位の特定の日付を連続して入力するテクニックです。

 例として、5月10日から来年の3月まで、毎月10日に実施するセールのシフト管理表の日付を一気に入力してみましょう。

 セルA3に「5/10」(①)と入力し、[Enter]キーを押します(②)。

 セルA3の右下に表示されるフィルハンドル(■)にマウスポインターを合わせ、マウスポインターを十字の形(③)にします。

 十字の形になったマウスポインターを、下に10行分ドラッグします(④)。

 セルA13までドラッグすると、マウスポインターの右側に「5月20日」(⑤)と表示されますので、そこでドラッグを止めます。

 「5月10日」から「5月20日」までの連続した日付(⑥)を入力できました。

 テクニック1は「入力した2つの日付の法則性で等間隔の日付を一気に入力」でしたが、日付を1日だけ選択してオートフィルを実行すると、1日ずつ増える連続した日付が入力されます。

 しかし、今回の目的は「毎月10日」の日付を入力することなので、毎月の特定の日付をセルに表示するために、さらにちょっとした操作が必要です。先ほどドラッグしたセル範囲の右下に表示される四角形のアイコン(⑦)をクリックします。

 アイコンをクリックすると、オートフィルでの入力内容を選択できる「オートフィルオプション」のメニューが表示されます。

 ここでは、オートフィルオプションの[連続データ(月単位)](⑧)をクリックします。

 セル範囲A3:A13の日付を5月10日から1日単位の連続データから、毎月10日の日付に変更できました(⑨)。

テクニック3 [連続データ]ダイアログボックスを使う

 3つ目のテクニックは、[連続データ]ダイアログボックスを使う方法です。開始日と終了日を指定するだけで、等間隔の日付を入力できます。

 例として、「5月から7月まで毎週月曜日に行う安全巡視の当番表」を作成してみましょう。

 セルA3に期間の最初の日付を入力します。ここでは「5/1」(①)とします。

 日付だけだと曜日がわかりづらいので、曜日も表示されるように書式設定します。
 セルA3を選択したまま、リボンの[ホーム]タブの[数値]グループの右下にある矢印のアイコン(②)をクリックします。

 [セルの書式設定]ダイアログボックスが表示されました。

 [表示形式]タブ(③)の[分類]で[ユーザー定義](④)を選択します。

 [種類]に「m"月"d"日("aaa")"」(⑤)と入力します。ここで「aaa」という書式設定をすることにより、曜日が表示されるようになります。入力が完了したら、[OK](⑥)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。
 セルA3に、日付に加えて曜日が表示されるようになりました(⑦)。セルA3を選択したまま、リボンの[ホーム]タブ→[フィル](⑧)→[連続データの作成](⑨)をクリックします。

 [連続データ]ダイアログボックスが表示されますので、[範囲]の[列](⑩)をクリックし、[種類]で[日付]を、[増加単位]で[日]が選択されていることを確認します。

 次に[増分値]に「7」(⑪)と入力し、[停止値]に「7/31」(⑫)と期間最後の日付を入力後、[OK](⑬)をクリックします。

 5月から7月まで毎週月曜日の日付(⑭)を入力できました。

 [連続データ]ダイアログボックスはオートフィルと違って、日付を入力したいセル範囲をドラッグする必要がありません。等間隔の日付を大量に入力する必要があるときに、この方法はとても便利です。

オートフィルや[連続データの作成]を使えば日付の入力が自由自在!

 今回紹介した3種類のテクニックは以下のとおりです。

  • オートフィルで2つの日付を入力して等間隔の日付をドラッグで入力
  • オートフィルオプションで毎月の特定日付を入力
  • [連続データ]ダイアログボックスで開始日と終了日を指定して入力

 規則性のある日付を大量に入力する必要があるときは、この記事で紹介したテクニックを参考にして作業時間を短縮してくださいね。