いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】数値の増減がパッと見でわかりやすくなる!エクセルでセル内にアイコンを表示するテク

同僚とはひと味違うやり方で売上の推移を見せたい!

 売上金額などを前年度と比較する際、Excelを使って資料を作成することはよくありますよね。表やグラフにまとめるのが定番の方法なので、やり方をすっかり覚えているという読者は少なくないでしょう。

 でも、Excelで作成した表やグラフは、簡単に作れる反面、誰が作っても似たような見た目になってしまいがちではありませんか? 同じデータから資料を作成しても、同僚とひと味違った見せ方ができれば、差を付けることができそうな気がしますよね。

 今回は、売上の増減など、データの変化をわかりやすく見せたい時に役立つ「アイコンセット」の使い方を解説します。

データの変化を矢印でわかりやすく表現できる「アイコンセット」

 Excelで作った「商品別売上推移」の表があり、そのD列には「増減」(①)を表示させるとします。

 今年度の売上が前年度の売上と比べて増えたのか減ったのかを知りたいので、セルD3に「=C3-B3」(②)と入力します。この数式をD列のほかのセルにコピーすれば、各商品の売上の変化を求めることができます(③)。もちろん、これでも売上の増減はわかりますが、このセルに売上の変化が視覚的にわかりやすくなるようなアイコンを挿入してみましょう。

 D列で増減が表示されたセルが選択された状態で、[ホーム]タブ(④)→[条件付き書式](⑤)→[アイコンセット](⑥)をクリックします。

 表示されるアイコンセットの一覧のカラーの矢印(⑦)をクリックすると、D列の数値の左側に矢印が表示されます(⑧)。

 数値に応じて自動的に上向き、下向き、横向きの矢印が表示されます。でも、よく見ると一番上のセルは前年度に比べて増加しているにもかかわらず、矢印が横向き(⑨)になっています。ここでは、増減が「0」の時だけ矢印が横向きになるようにしましょう。矢印が表示されているすべてのセルを選択した状態で、[ホーム]タブの[条件付き書式](⑩)→[ルールの管理](⑪)をクリックします。

 [条件付き書式ルールの管理]ダイアログボックスが表示されます。先ほど設定したアイコンセットのルール(⑫)を選択し、[ルールの編集](⑬)をクリックします。

 [書式ルールの編集]ダイアログボックスが表示されます。ダイアログボックス下部で上向きの矢印や「>」、横向きの矢印は「>=」、[値]と[種類]には「0」と「数値」をそれぞれ設定し(⑭)、[OK](⑮)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。説明文ではちょっとわかりにくいかもしれませんが、次の画面の通りに設定すればOKです。このように設定することで、数値が0の時は横向きの矢印のアイコン、0より大きい時は上向きの矢印のアイコンが表示されるようになります。

 再び[条件付き書式ルールの管理]ダイアログボックスが表示されるので、[OK](⑯)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。

 ルールを編集したことにより、すべてのセルで想定通りの向きの矢印が表示されるようになりました(⑰)。

 データの増減に対応した向きの矢印を表示することによって、データの変化がパッと見でわかりやすくなりますよね!

アイコンセットを使って同僚と差が付く資料を作ろう!

 今回は、条件付き書式の「アイコンセット」を使って、データの増減に対応する向きの矢印をセルに表示して変化を見やすくするテクニックを解説しました。グラフを作ったりしなくても、ちょっとした操作を行うだけでデータの変化を見やすく表現できますよね。

 本記事では向きの違うカラーの矢印を使いましたが、アイコンセットには他にもいろいろな種類があり、アイディア次第でいろいろな資料に活用できます。

 今回の記事を参考にして、同僚が作る資料とはひと味違う資料を作ってみてくださいね!

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