いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】管理が簡単で見やすい進捗表を作って仕事を効率化!エクセルでステータスを選ぶだけで色が変わる表を作る方法

進捗表にステータスを手入力するのは面倒!

 Excelで進捗表を作ってプロジェクトの進行管理を行っている人は多いと思いますが、進捗表を更新しながら「入力が面倒……」「いまいちステータスが見やすくない……」と思うことはありませんか?

 例えば、Excelで作成した「Excel通信 連載企画案メモ」(①)という表があり、この表で連載の執筆状況などを管理しているとします。この表の一番右のE列にステータスの入力欄があり、担当者がそこに進捗状況を入力します。でも、いちいち手動で入力・更新するのは面倒ですし、進捗がいまひとつ確認しづらいような気もしますよね。

 Excelの機能を活用すると、入力や更新がもっと簡単で、ステータスがわかりやすい進捗表を作ることができます。

 今回は、Excelの「データの入力規則」と「条件付き書式」を組み合わせることで、進捗状況を簡単に選択して色分けできる進捗表を作成する方法を解説します。

ステップ1:簡単にステータスの入力・更新ができるドロップダウンリストを作る

 進捗表に入力されるステータスが特定の何種類かに限られる場合は、入力や更新が簡単に行えるドロップダウンリストを作ると便利です。先ほどの「Excel通信 連載記事案メモ」のE列のステータス欄に、ドロップダウンリストを設定してみましょう。

 表の中でドロップダウンリストを設定したいセル範囲(ここではセル範囲E3:E18)(①)を選択し、[データ]タブ(②)の[データの入力規則](③)をクリックします。

 [データの入力規則]ダイアログボックスが表示されます。[設定]タブ(④)をクリックし、[入力値の種類]のメニューから[リスト](⑤)を選択します。[元の値]欄に、リストに登録したい項目(ここでは「執筆中」「レビュー中」「執筆済」「納品済」を半角の「,」(カンマ)で区切って入力します(⑥)。リストに登録したい項目を入力できたら[OK](⑦)をクリックします。

 ドロップダウンリストが設定され、セルE3の右側に下向きの矢印(⑧)が表示されました。E列の他のセルの右側には下向きの矢印が表示されていませんが、それぞれのセルを選択すれば、同様に表示されます。

 これで、表のステータス欄にドロップダウンリストが設定されました。

ステップ2:条件付き書式でセルの色分けを設定する

 続いて、ドロップダウンリストで選択した内容に応じて、自動でセルに色が付くように設定してみましょう。先ほどの「Excel通信 連載記事案メモ」のE列でドロップダウンリストを設定したセル範囲(①)を選択し、[ホーム]タブ(②)→[条件付き書式](③)→[新しいルール](④)をクリックします。

 [新しい書式ルール]ダイアログボックスが表示されます。まず、[ルールの種類を選択してください]欄の[指定の値を含むセルだけを書式設定](⑤)を選択します。続いて、ダイアログボックス下部の[次のセルのみを書式設定]欄にある[セルの値]の右側の欄で[次の値に等しい](⑥)を選択し、その右側の欄に先ほどドロップダウンリストに登録した項目を1つ(ここでは「執筆中」)(⑦)を入力します。その後、[プレビュー]欄の右側に表示されている[書式](⑧)をクリックします。

 [セルの書式設定]ダイアログボックスが表示されます。ここで、セルの文字の色やセルを塗りつぶす色を設定できます。今回は、項目ごとに異なる色でセルが塗りつぶされるように設定してみましょう。[塗りつぶし]タブ(⑨)をクリックし、セルを塗りつぶしたい色(⑩)を[背景色]欄から選択します。[サンプル]欄に塗りつぶしの色が表示された(⑪)のを確認したら、[OK](⑫)をクリックします。

 再び[新しい書式ルール]ダイアログボックスが表示されます。[プレビュー]欄に、先ほど設定した塗りつぶしが反映された(⑬)ことを確認し、[OK](⑭)をクリックします。

 これで、「執筆中」とセルに入力されると(すなわち、「執筆中」という項目がドロップダウンリストから選択されると)セルがオレンジ色で塗りつぶされるようになりました。同様にして、ドロップダウンリストに登録した他の項目についても、セルの塗りつぶし色を設定しておきましょう。書式はまとめて複数の項目に設定することはできず、ドロップダウンリストに登録したそれぞれの項目に対して、1つずつ設定する必要があります。

 すべての項目に書式を設定出来たら、各項目にきちんと書式が設定されているかどうかを確認してみましょう。[ホーム]タブ(⑮)の[条件付き書式](⑯)→[ルールの管理](⑰)をクリックします。

 [条件付き書式ルールの管理]ダイアログボックスが表示され、現在設定されている条件付き書式の一覧が表示されます。正しく設定されていることを確認したら、[閉じる](⑱)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。

 これで、すべての設定が完了しました。想定通りに進捗表に入力できるかどうか、実際に操作してみましょう。ドロップダウンリストを設定したセル(ここではセルE3)をクリックし、右側に表示される[▼]をクリックすると、設定したすべての項目が含まれるドロップダウンリストが表示されます(⑱)。

 [執筆中]を選択すると、セルE3が条件付き書式で設定したオレンジ色で塗りつぶされました(⑲)。同様にしてドロップダウンリストから他の項目を選択すれば、進捗表を想定通り塗りつぶせるか確認できます。

入力規則と条件付き書式の合わせワザで便利な書類を作ろう!

 今回は、Excelの「データの入力規則」と「条件付き書式」を組み合わせることで、リストからステータスを選択するとステータス別に色分けされる進捗表を作成する方法を解説しました。

 今回は進捗表の例で解説しましたが、データの入力規則と条件付き書式を組み合わせると、業務で便利に使える書類を作ることができます。例えば、進行管理表の中で締切が近づいている案件の欄に色が付くようにしたり、ToDoリストの中で優先度が高いものの文字色を変えたりするなど、使い方次第で幅広い応用が可能です。

 ぜひ、今回の記事を参考にして、皆さんのアイデアを生かした便利な書類を作成してみてくださいね!

Windows 7マシン乗り換えの時。新PCはExcel作業効率が上がるものを!

 Windows 7のサポート終了が迫っている。どうせ買い替えるなら業務効率化を狙ってパソコンを買い替えよう! ExcelやPowerPointを使った作業が一気に快適になるパソコンのスペックを確認!

今月のExcelTips