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Androidにリモートコード実行の致命的な欠陥 ~2025年8月のセキュリティアップデート

メーカーからセキュリティパッチが提供され次第適用を

2025年8月のAndroidセキュリティ情報が公開

 米Googleは8月4日(現地時間)、Android OSの月例セキュリティ情報を発表した。今回公表された脆弱性の内容は、少なくとも1カ月前にパートナーへ通知済み。デバイスメーカーからアップデートが提供されたら、できるだけ早めに適用しておきたい。

 Android OSのセキュリティ更新プログラムは毎月「2025-xx-01」と「2025-xx-05」という2つのセキュリティレベルに分けられている。

 「01」は対応に時間のかかるカーネルコンポーネントや特定ベンダー向けの一部修正を省いたサブセット。修正範囲に制限を設け、迅速にユーザーへアップデートを提供できるように配慮されている。「05」はそれ以外の問題にも対処した、いわば完全版だ。

セキュリティ更新プログラムレベル「2025-08-01」

 先月は脆弱性の修正がなかったので、「Android 16」に対するセキュリティパッチは実質今月が初めて。

 「2025-08-01」はこれまでに修正された問題に加え、新たにFrameworkで2件、Systemで1件の脆弱性が修正された。「Google Play」システムのアップデート(Project Mainline)経由で配信される脆弱性修正はない。

 これらの問題のうちもっとも深刻なものは、システムコンポーネントで発見されたリモートコード実行(RCE)の脆弱性(CVE-2025-48530)。他の不具合と組み合わせることで、実行権限を追加することなくリモートでコードが実行される可能性がある。悪用のためにユーザーの操作は不要で、深刻度は最大の「Critical」と評価されている。

セキュリティ更新プログラムレベル「2025-08-05」

 「2025-08-05」はすべての問題に対処した完全版で、「2025-08-01」での修正に加えArm componentsで1件、Qualcomm componentsで1件の脆弱性が解決された。深刻度はいずれも「High」と評価されている。

 そのほかにも、Qualcommのクローズドソースコンポーネントで1件の脆弱性が修正されている。深刻度の評価は「Critical」。