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スマホをプレゼンのリモコンに ~「LibreOffice」向け拡張機能「Impress Remote」が公開

QRコードを読み取るだけ、専用アプリもペアリングコードも不要

「LibreOffice Impress Remote」

 「LibreOffice Impress Remote」は、プレゼンテーションソフト「Impress」のスライドショーをスマートフォンから操作できるようにする拡張機能。「LibreOffice」を提供するThe Document Foundation(TDF)が8月4日、公式ブログで紹介している。

 「LibreOffice Impress Remote」は「GitHub」でホストされているオープンソースプロジェクトで、ライセンスは「GPL-3.0」。「LibreOffice」の拡張機能ストアから無償でダウンロードできる。TDF公式の拡張機能ではなく、有志が開発したものだ。

 使い方はシンプルで、拡張機能をインストールして、「Impress」のメインメニューから[スライドショー]-[リモート起動]コマンドを実行するだけ。QRコードが表示されるので、これをスマートフォンで読み取ればよい(ファイアウォールの警告ダイアログが出たときは[許可]ボタンを選択する)。PCとスマートフォンが同じネットワーク(多くはWi-Fi)に接続されていれば、スマートフォンのWebブラウザーで「Impress」のスライドが表示されるだろう。

「Impress」のメインメニューから[スライドショー]-[リモート起動]コマンドを実行する。タブ付きのユーザーインターフェイスの場合は[拡張機能]タブから
QRコードが表示されるので、これをスマートフォンで読み取る
「Google Chrome」で表示した様子(テスト環境の都合でデスクトップ版)

 スマートフォン側では、以下の機能が利用できる。

  • 現在のスライドのプレビュー
  • 発表者ノートの表示
  • 前後のスライドへの移動(スライドをタップして進めることも可能)
  • スライドのアニメーションや効果への対応
  • プレゼンテーション全体と現在のスライド、2種類のタイマー
  • 最初・最後のスライドへのジャンプと、スライド番号を指定しての移動
  • 対応ブラウザーでの全画面表示
  • QRコードによるペアリング(うまくいかない場合はURLのコピーで代替可能)

 なお、タブ付きのユーザーインターフェイスを使っている場合はコマンドを[拡張機能]タブから利用する必要がある。これは「LibreOffice」の拡張機能APIの制限だ。

 接続がうまくいかない場合は、いくつか用意されている別の接続方法を試してみるとよい。

  • ローカルネットワーク(既定・推奨):同じWi-Fiやテザリングに接続している場合に、IPv4アドレスで直接つなぐ。「LibreOffice」から直接配信されるため、外部のアカウントや必須のクラウドサービスはない
  • 直接IPv6(実験的):同様の仕組みをIPv6で行うもの。作者が自宅のインターネット回線でしか検証できていないため、実験的な位置づけ
  • リレーサーバー(実験的):Windows/Linuxでホストできる小さなPython製サービス。スマートフォンとPCが別のネットワークにある場合や、CGN(キャリアグレードNAT)やファイアウォールで直接の接続が妨げられる場合に有用。複数の接続に対応しており、組織が自前のインフラで運用することもできる
  • LocalTunnel(実験的):「LocalTunnel」サービスを介して外向きの接続を作る代替手段。作者も『ほかの方法が使えないときの最終手段』と位置づけている

 ちなみに、本拡張機能はAppleの「Keynote」にヒントを得て開発されたという。MacとiPhoneの両方に「Keynote」を入れておくと、iPhoneでプレゼンテーションを操作しながら発表者ノートを表示できることに感銘を受けた作者が、「LibreOffice」でそれを再現した格好だ。

 開発には「ChatGPT」が用いられており、「LibreOffice」の拡張機能API(UNO API)についてほとんど何も知らなかったにもかかわらず、『期待をはるかに超えるもの』を開発できたとのこと。本拡張機能には100を超える言語の翻訳が含まれているが、これも「ChatGPT」で作成されたものだ。作者自身が確認したのは英語とトルコ語の2つだけなので、ネイティブ話者のフィードバックを歓迎するとしている。

ソフトウェア情報

「LibreOffice Impress Remote」
【著作権者】
Bora Yarkın 氏
【対応OS】
Windows/macOS/Linux(「LibreOffice 24.2」以降)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0.3(26/07/31)