いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】作成中の資料を保存せずにエクセルを閉じてしまった!万が一に備えて知っておくべきデータの復元方法

苦労して作成したExcelの資料を保存せずに閉じてしまった……!

 時間をかけて丁寧に作成したExcelの資料を、うっかり保存せずに閉じてしまった……誰にでもこんな経験、一度や二度はありますよね。

 こまめにブックを保存することの大切さは理解しているつもりでも、急に上司に呼び出されたために急いでパソコンをOFFにしてしまった……、他のアプリケーションを閉じようとしたのになぜかExcelまで閉じてしまった……こういった失敗談はよく耳にします。

 そこで今回は、うっかり保存せずに閉じてしまったExcelブックを復元する方法を解説します。

Excelの自動保存の設定を確認しよう

 Excelにはもともと、ファイルを一定間隔で保存する自動保存の機能があります。この自動保存の機能は既定でONになっていて、10分間隔で自動保存される設定になっています。自動保存の間隔は、ユーザーが自由に変更することも可能です。この項では、自動保存の既定の設定を確認し、そのあとで保存間隔を変更してみましょう。

 どのブックでも構いませんが、ブックを開いて[ファイル]タブ(①)をクリックします(ここでは「〇△営業戦略」ブックを使用します)。

 [情報]画面が表示されるので、画面を下にスクロールして(②)左側のメニューから[オプション](③)をクリックします。

 [Excelのオプション]画面が表示されるので、左側のメニューから[保存](④)をクリックします。[ブックの保存]欄にある[次の間隔で自動回復用データを保存する]のチェックボックスがONになっていて(⑤)、その右側のテキストボックスに[10](⑥)と表示されていますね。これは、編集中のブックが10分間隔で自動保存されるということです。

 ではここで、自動保存の間隔を1分に変更してみましょう。先ほどのテキストボックスに「1」(⑦)と入力します。

 この時間を短くすることで、誤ってブックを保存せずに閉じてしまったとき、失うデータを減らすことができます。ただし、頻繁に保存が行われることで、パソコンの性能によっては動作が遅くなるので、その点に注意して時間を設定しましょう。

 入力できたら[OK](⑧)をクリックして画面を閉じます。

 これで、編集中のブックは1分ごとに自動保存されるようになります。なお、[Excelのオプション]画面で行った変更は、現在開いているブックだけでなくExcel全体に影響することを覚えておいてください。

自動保存されたブックから未保存のブックを復元する

 前項までで、Excelの自動保存について理解してもらえたでしょうか。この項では、「保存せずブックを閉じてしまった……」という時に、どのような手順でブックを復元すればよいかを説明します。

 先ほどと同じ「〇△営業戦略」ブックの例を使ってやってみましょう。このブックは、タイトルバーを見てわかるとおり、一度は名前を付けて保存してあります(①)。その後、いくつか編集をしたものの、保存せずに閉じてしまったとしましょう。ここでは[×]ボタン(②)を押してブックを閉じます。

 ではブックを復元していきましょう。まず、先ほど閉じた「〇△営業戦略」ブックを開きます。当然ですが、この時点では未保存のデータは復元されていません。[ファイル]タブ(③)をクリックします。

 [情報]画面が表示されます。画面の下のほうにある[ブックの管理]欄に、自動保存されたブック([今日13:22(保存しないで終了)])(④)が表示されます。これは、「今日13:22に自動保存されたブック」という意味です。このブックをクリックしてみましょう。

 すると自動保存されたブックが開き(⑤)、メッセージバーに「復元された未保存のファイル」(⑥)と表示されます。ブックを閉じる前に自動保存されたデータが画面に表示されました。[復元](⑦)をクリックすると、復元されたブックで現在のブックが上書きされます。[復元]をクリックしましょう。

 警告メッセージが表示されるので確認して、[OK](⑧)をクリックします。

 復元されたブックが保存されました(⑨)。これで、ブックを閉じてもOKです。

「もしも」の時の復元方法を確認しておこう

 今回は、うっかり保存せずに閉じてしまったExcelブックを復元する方法を解説しました。自分はこまめに保存しているから大丈夫という人も、後輩や、ちょっとExcelが苦手なお客さんなどに教えてあげると、喜ばれるかもしれません。

 また、今回解説した自動保存の機能は、ExcelだけでなくWordやPowerPointにも備わっているOffice共通の機能です。もしもの時のデータ復元方法として、マニュアルを作って配布してもよいでしょう。ぜひ活用してみてくださいね。

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