【第392回】
フルオートマチックRPG「不死王の城」
キャラクターメイキング後は全自動でGo!の楽々RPG
(09/10/23)
『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、キャラクターメイキング以外に操作を必要としない“全自動RPG”の「不死王の城」を紹介しよう。
キャラクター作成後は移動も戦闘も全自動、一切操作なしのRPG
「不死王の城」は、1人の冒険者を“不死王の城”に送り込み、不死王を倒すというRPGだ。プレイヤーが行うのは冒険者に名前をつけることと、用意された“ポイント”を消費して“筋力”“器用”“敏捷”“魔力”という4つのパラメーターを上げたり、16種類のスキルから任意のものを習得するというキャラクターメイキングだけ。あとは自動でキャラクターが不死王を倒しに行ってくれる。
フィールドやダンジョンといったマップは存在せず、ゲームの進行は“距離”という値の減少により表され、進行によってエリアが森、迷宮、城内と変化していく。進行中はランダムに戦闘が発生し、プレイヤーがすることはその戦いぶりを見ることのみ。キャラクターがモンスターに倒されてしまった場合は、新たにキャラクターメイキングからやり直す。やり直しの場合は前のキャラクターが戦闘でモンスターを倒すことにより獲得したポイントを引き継ぐので、より強いキャラクターを作ることが可能だ。
また、前のキャラクターが“ポーター”というスキルを習得していれば、新しいキャラクターは“テレポート”というスキルを習得することにより、前のキャラクターが倒された地点から再スタートできる。
操作はマウスで行い、基本的にはキャラクターメイキング画面で各項目を左クリックするだけ。また、右クリックするとメイキングを1からやり直すことができる。キャラクターの行動開始後はウィンドウを左クリックすると“スキップモード”となり、移動や戦闘が高速で処理される。
モンスターとのエンカウントはエリアごととの“遭遇率”によって決定される。戦闘中はスキルが発動するがこれも当然自動となっており、スキルごとに設定された確率でランダムに発動する仕組みだ。HPの回復は“治癒の魔法”など特定のスキルでしかできないので、基本的にキャラクターはどんどん消耗していき、いつかは倒れる。ただしモンスターを倒せば倒すほどそのエリアの遭遇率が下がり、次のキャラクターは先に進みやすくなる。
各エリアのラストには強力なボスモンスターが待ち構えていて、進行を阻む。ボス戦の途中で力尽きても、そこまでに与えたダメージは有効なので、冒険者を次々と送り込んで数人がかりで攻略することも可能だ。ボス撃破のために攻撃力特化のキャラクターを送り込んでHPを削るなど、戦略も必要となるだろう。
パラメーターの割り振りとスキルの選定がポイント
キャラクターメイキング時は、パラメーターとスキルの組み合わせでかなり自由度の高いメイキングができる。パラメーターは“筋力”が攻撃力とHP、“器用”が攻撃命中率、“敏捷”が回避率、“魔力”が魔法の効果に対応する。
序盤の定石は、“筋力”“器用”“敏捷”の3項目をバランスよく上げて通常攻撃でモンスターを倒していく戦士タイプのキャラクターを作ること。モンスターを倒さなければポイントが増えず、強いキャラクターを作れないからだ。
ある程度モンスターを倒して遭遇率が下がったら、スキルの“忍び足”や“逃走”を習得したキャラクターを作って一気にボスを目指したり、“鉄壁”“治癒の魔法”など守り重視のスキルを習得してしぶとくモンスターを倒しながら確実に進んでいったりと、プレイヤーの考え次第で攻略方法は変わる。
また、“魔力”は魔法系スキルの効果がアップするパラメーターなので、このパラメーターを上げる場合は魔法を主力とし、攻撃命中率に関わる“器用”を捨てたパラメーター配分にするといい。
困ってしまうのは、モンスターをあまり倒せずポイントを稼げないまま死んでしまった場合だ。この場合は少しでも弱いモンスターと多く戦ってポイントを稼ぐため、“敵寄せ”のスキルを使うといい。これを使わないと貧弱キャラでボスと戦うことになったりするので、意外と重要なスキルだ。
モンスターを倒して獲得できるポイントは3,000が上限となっている。3,000ポイントを使い切っても万能のキャラクターを作るのは無理なので、目的に応じたキャラクター作成を心がけよう。また、倒された回数によって再スタート時に少しずつポイントが加算されるようになるので、どうしてもうまく進めない、という人も戦い続ければ必ずクリアへの道は切り開かれるはずだ。
クリアまでの所要時間は早ければ30分~1時間ほど、ある程度苦戦しても3時間ほどあれば“不死王”を倒すことができるだろう。終盤から解禁される強力なスキルもあり、最短クリアを目指してやり込むのも悪くない。とにかくシンプルで移動やコマンド選択といった入力が必要なく、迷子にもならないので方向音痴の人でも楽しめる。低年齢層から高齢者まで、手のかかるゲームについていけない世代にもプレイしてもらいたい一作だ。
- 【著作権者】
- アバラヤ
- 【対応OS】
- Windows 98以降(編集部にてWindows XPで動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.00(09/05/25)
- 【ファイルサイズ】
- 14.1MB