【第415回】
BB弾で戦う3Dシューティングゲーム「サバゲやろうぜ!」
銃撃戦の緊張感を見事に再現したリアル系シューティング
(10/05/28)
『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、1発当たったら終わりという銃撃戦の緊張感を見事に再現した3Dシューティングゲーム「サバゲやろうぜ!」を紹介しよう。
BB弾なのに面白いほどの緊張感を再現
「サバゲやろうぜ!」は、敵味方に分かれてエアガンで撃ち合いをするサバイバルゲームを再現した3Dシューティングゲーム。4対4に分かれての撃ち合いで、1発でも当たったらミスとなる緊張感あふれる戦いを楽しめるのが大きな魅力だ。3Dシューティングとしては“リアル系”に分類される内容で、視点のタイプをTPS(Third Person Shooter:三人称視点シューティング)とFPS(First Person Shooter:一人称視点シューティング)から選べるのも特徴。シンプルなルールと1プレイわずか数分の手軽さで、3Dシューティングに馴染みのない人の入門用としてもピッタリとなっている。
ゲームの基本的な内容は、プレイヤーのチーム4人とコンピューターが操る敵チーム4人がエアガンで撃ち合うというもの。プレイヤーのチームのうち、直接操作できるのは1人だけで、あとの3人は待機や援護といった大まかな指示に合わせて自動的に動く仕組みだ。ルールは、相手を先に全部倒した方が勝ちとなる“チームデスマッチ”、双方の陣地にフラッグ(旗)を配置し、相手のフラッグを奪えば勝利となる“チームフラッグマッチ”、基本はチームフラッグマッチと同じだが、フラッグの位置がランダムに変化する“チームSフラッグマッチ”の3種類が用意され、フラッグマッチでも相手を全滅させたら勝ちとなる。
本作には体力の概念がなく、エアガンから発射されるBB弾が体のどこかに当たったらミスとなり、その場で両手を上げて動けなくなる。面白いのが、動けなくなった人にも当たり判定があり、盾代わりにできること。なお、誤って仲間を撃ってしまった場合も、その仲間はミス扱いとなる。このあたりはリアル系ならでは仕様だ。また、本物の銃弾ではなくBB弾なので壁に当たると跳ね返ってしまうが、この跳ね返ったBB弾に当たってもミス。注意しないと味方を倒すことになってしまうが、うまく使えば壁の裏にいる敵も倒せる便利な技となる。
主な操作方法は[W][S][A][D]キーで前後および左右への移動、マウスの左クリックで射撃、右クリックで標的を狙いやすくする“構え”、マウスを動かすことで視点と照準の移動、[R]キーで弾のリロード(再装填)、[E]キーで使用するエアガンの変更、[F]キーでFPS・TPS視点の切り替え、[M]キーでマップ表示となる。このほか、移動キーをすばやく2回押すと、その方向にくるりと転がって緊急回避となる。緊急回避は便利だが起き上がりが棒立ちとなり狙われやすいため、乱用は禁物だ。なお、リアル系3Dシューティングではお馴染みの、しゃがみやほふく、のぞき込みといった動作はない。
チームメンバーに指示を出す場合は、カーソルキーの上下で指示を出すメンバーの切り替え、カーソルキーの左右で指示内容の切り替え、スペースキーで指示出し、[Tab]キーで出した指示の内容確認だ。出せる指示は、その場で待つ“待機”、画面上で指定した移動先まで移動してから待機する“移動”、好きなように行動させる“自由”、プレイヤーが操作するメンバーの近くで戦う“援護”の4種類となっている。
また、[Q]キーでプレイヤーが操作するキャラクターを切り替えられるので、プレイヤーが直接操作しているメンバーがミスしてしまった場合に利用しよう。
エアガンを改造したり作戦を立てる楽しみも満載
本作のメインとなるゲームモードは、さまざまな敵チームと対戦を繰り返していく“ショップ主催サバゲキャンペーン”。勝利すると賞金およびショップポイントを獲得でき、相手チームによっては賞品としてエアガンを入手できる。
賞金を貯めれば、“ガンショップSECOND”にてエアガンやエアガンを強化するためのカスタムパーツを購入可能で、ガンショップSECONDの品揃えはショップポイントが貯まるほど充実していく。購入できるものは、近距離用のハンドガンから遠距離向けのスナイパーライフル、遠くまで拡大できるスコープや弾速を向上させるスプリングなど実に多種多様。自分好みの武器に仕上げていく楽しみがある。
サバゲキャンペーンでまず重要となるのは、相手チームの情報を知ること。キャンペーンを開始するとまず相手チームの情報が表示されるが、ここでのポイントは“性格”ゲージ。攻めをメインに近距離戦を挑んでくる“アタッカー”寄りの性格ならば赤のゲージが多く、待ち伏せと遠距離射撃をメインとする“スナイパー”寄りならば青のゲージが多くなる。これによって相手チームの戦い方が判断できるので、こちらの作戦も立てやすくなるというワケだ。
自チーム側は出撃前に“作戦会議室”で、チームメンバーの行動傾向や初期行動、使用するエアガンを指定できる。行動傾向は相手チームにおける性格と同じで、行動パターンがアタッカー傾向なのかスナイパー傾向なのかを指定可能。エアガンはメインとサブの2種類を決められ、購入した強化パーツの組み込みなども行える。
実際の戦闘においてキーになるのは、マップの構造を知ること。本ゲームに登場するマップはわずかに3種類。1発でやられてしまうリアル系3Dシューティングでは、相手から見つかりにくく、自分が撃ちやすい場所をいかに確保できるかが勝敗を決めるので、まずはマップの全体構造を頭に入れるようにしよう。
また、TPS・FPSそれぞれの視点のメリット、デメリットを理解することも重要だ。TPS視点では俯瞰で広い範囲を見られるので、建物の裏に居る敵も見つけやすい。しかし、移動が遅くなる“構え”の状態にしないと照準が表示されないため、弾を当てにくいのが難点。一方のFPS視点では、視界が狭くなるため敵を少々見つけにくくなるものの、常に照準が表示され敵を狙いやすく、構えの状態ではズームアップとなるため遠くにいる敵の狙撃も可能というメリットがある。どちらも一長一短があるものの、戦闘の緊張感を味わいたいならFPS視点がオススメだ。
このほか、サバゲキャンペーンでは朝、昼、夕、夜の4種類の時間帯が存在するが、注意するのは夜。周りが非常に見えにくくなるので、ほかの時間帯よりも慎重に行動する必要がある。
基本的にはBB弾で敵を倒すというシンプルなルールながら、1発当たると終わってしまうため、味方への指示やマップ構造の理解が自然に重要となる。こういった要素が生み出すクセになる緊張感など、リアル系3Dシューティングの面白さが凝縮されていると言えるだろう。武器がエアガンなので命中精度は高くなく、種類によっては数百発も連射可能とシビアすぎないのも手軽で楽しいところ。とはいえ、非常に強いチームに勝つのはなかなか大変と、この手のゲームに慣れた人でも楽しめる。緊張感のある銃撃戦を楽しみたいなら、ぜひプレイしてほしい1本だ。
- 【著作権者】
- 黄昏サバイバーズ
- 【対応OS】
- (編集部にてWindows XP/Vistaで動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- -
- 【ファイルサイズ】
- 36MB